アメリカの保安官って、警察官とどう違うのでしょうか？

Question

アメリカの保安官って、警察官とどう違うのでしょうか？いろいろと調べてみてもうひとつイメージがつかめません。
日本の検察官の仕事から、裁判での役割を差し引いたものという感じでしょうか。

Answer 1

ご存知かと思いますが、アメリカはひとつの国でも、その中の州は法律も違ければ、州警察、郡警察、市警察と呼ばれる組織が、つながりはあってもそれぞれ独立している場合があります。
もっと言えば、捜査するモノの、大きさや種類、傾向によってそれ専門の警察機関が存在するのがアメリカです。
「警察は縦社会」なんてよく言いますがアメリカの場合、縦横もなにも、各警察が独立しています。
それは大前提、「連邦政府機関」なのか「州政府機関」なのか「郡行政機関」なのかで、同じ警察・保安官と名前がついていても内容が違う仕事をしていることがあるということです。

映画などでは、一個の事件現場に空港警察、ハイウェイ警察、州警察、郡警察、軍警察、市警察・・・・そんなに警察の種類が必要なのか、というくらい色んなパトカーや車両が混在するのが注意しているとわかります。
この内、ご当地系の事件・事故を統括する警察官が保安官。学校で言えば、ＦＢＩが自治委員会だとしたら保安官はクラス委員かと思います。
ですので、上で並べた現場に居るパトカー等の中に、いつもひょっこり、保安官のパトカーが混ざっていることもあります。捜査に加わることもあれば現場周辺の交通整理をしていることもあるようです。

かといってそこは前述のアメリカです。州によっても保安官のやっていることは違うようですので「保安官とはこうゆうモノ！」という定義づけは無いようなのです。

ただ質問者さんもお調べになられたようなのでわかると思うのですが、もとは、アメリカを西に開拓していくに当たって、その場に応じた警察機構を選挙などで民間人から起用したものや、アメリカが13植民地時代に警察機構（秩序や治安を維持する法務執行官・裁判所の代理人といったような意味あい）として始めたもののようです。じゃあ検察のようなもの？とも思ってしまいます。

「検察官～」とも質問者さんが書かれていますが、実際のところ、保安官でも手に負えないような大きい事件の際は、連邦捜査局や州の警察機関に事件を投げることもあるようなので、純粋に警察機構として機能もしているようです。

そしてその保安官ですら、前述の保安官とは別の組織で、「連邦保安官」がいるそうです。実際はアメリカの、どの警察機構よりも連邦保安官の逮捕・検挙件数のほうが上だそうです。
有名なものでは、トミーリージョーンズの「追跡者」という映画の捜査官が連邦保安官です。

答えになっていないといけませんので要約すると、保安官は、自治・治安維持を目的とした法務執行官が発端で、時代や州のなりたちによってその姿や業務内容が違うが、警察官イコール保安官で考えることも出来る役職。大体は地元での捜査、警察権を持っているが、連邦全体にまたぐ捜査権を持っている保安官機関もある。
と私は解釈していました、理解しようとすると、「大体の定義」しかないので、細かな仕事を見る際は、どの州の保安官を知りたいのか的を絞って考えるのがいいのかと思います。