これは海上自衛隊の自衛艦隊の編成、訓練が、アメリカ海軍太平洋艦隊の原子力空母を中心、基準にして行われているためです。 アメリカ海軍の艦隊の主力は何よりも多数の艦載機を搭載する 「原子力空母」 であり、これは太平洋戦争、真珠湾攻撃以来の原則です。 日本の潜水艦はアメリカ空母ヨークタウン、ワスプなどを雷撃で撃沈し、またアメリカの潜水艦は日本空母、大鳳、翔鶴、信濃などを撃沈し、太平洋戦争では日米の潜水艦がお互いに敵の空母を撃沈しました。 太平洋戦争後はソ連の潜水艦が、アメリカ空母にとっての脅威となったのです。 一方で日本の駆逐艦、海防艦に撃沈されたアメリカやイギリスの潜水艦も約50隻に及び、日本海軍よりもアメリカの潜水艦をたくさん撃沈したとこはないのです。 朝鮮戦争の日本の掃海艇の掃海作業も高く評価され、海上自衛隊の護衛艦の任務は 「アメリカ原子力空母の護衛」 とされたのです。昔は護衛艦もアメリカが供与したものでした。また海上自衛隊の対潜哨戒機の任務もやはり 「アメリカ原子力空母の護衛」 とされたのです。 そういうわけで、現代においても、対・ロシア海軍、対・中国海軍の作戦の際は、海上自衛隊の護衛艦や対潜哨戒機は、アメリカ原子力空母を中心として活動、移動をしないといけないのです。 そして、海上自衛隊の潜水艦隊の任務とされたのは、 「対潜哨戒訓練の仮想敵潜水艦」 となることでした。 まずアメリカ海軍の艦隊の主力は原子力空母であり、海上自衛隊の自衛艦隊の主力は、実質的にはアメリカの原子力空母であり、海上自衛隊の潜水艦隊はいかなる意味においても、主力とはみなされていないのです。 もっとも、対潜哨戒訓練の仮想ロシア潜水艦の役割をすることで、潜水艦隊の技量や練度、経験は逆にむしろ圧倒的に上がっていきました。 仮想ロシア潜水艦の役割を負うことになった、海上自衛隊の潜水艦隊の訓練は、 「アメリカ原子力空母の雷撃」 になったのです。 実際、今の装備、性能では、空母や護衛艦隊よりも、潜水艦の方が圧倒的に有利であり、対潜哨戒訓練は結局、日本潜水艦によるアメリカ原子力空母への雷撃を阻止できないままに終わることが多いと言われます。 海上自衛隊の訓練の実質的な総仕上げは、海上自衛隊単独の訓練ではなく、環太平洋地域の海軍連合で行う大演習、 「リムパック」 なのです。これは朝鮮戦争時代からすでにそうだったのです。 そしてリムパックでも、結局、日本潜水艦によるアメリカ原子力空母への雷撃は成功、という判定で終わることが多かったのです。 いずれにしても、今の海上自衛隊の自衛艦隊は、沿岸警備的な目的ではなく、 「戦略的」 な目的で編成されているのです。アメリカ原子力空母の護衛、あるいは敵原子力空母への攻撃、雷撃、撃沈です。 今の海戦、海上戦闘は、敵の大型正規空母を撃沈した方が決定的に有利になる、というもので、これは太平洋戦争から変わっていないのです。
なるほど:1
艦隊を分ける意味も在りますね。 戦争しない軍隊も、クラス分けしただけの小学生の様にモチベーションが上がります。 あまり固定化すると弊害も出るでしょうが、配置換えをするなどで回避出来ますからね。 まぁ、「自衛隊の練度は最高だぁ」って人には馬の耳に念仏でしょうが。
小原凡司、佐藤正久、黒い文太郎、小泉悠さん方に聞いた方が、はやくて的確だと思いますけど・・・・・
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