解決済み
昔よりは出身校の影響は、ずっと少なくなっています。 まず、学閥や関連病院について、説明します。 大学医局と関連病院とは、派遣会社と派遣先のような関係にあります。医局はその地域の医療システムをどのように構築するか、つまり、どこの病院にどのくらいの機能をもたせ、どれだけの人員を配置すべきか、配置できるかを検討し、人事を動かします。動かされる医師は、派遣社員のようなものです。 このように、学閥は大学のある地域に限定されるものと考えてください。 臨床医としての学閥の強さとは、どこの場所にどれくらいの規模の病院をどのくらいの数、関連病院としてもっているのかで示されます。多くの勤務医は、生活の便がよく、患者の集まる病院、つまり都会の大きな病院への勤務を希望します。そのような病院を数多く押さえているのが、旧帝を始めとする歴史ある大学です。ちなみに、歴史の古さと所在地の都会度が入試偏差値に反映されています。 ここまで、大学と関連病院の関係について説明しましたが、今は出身大学により入局先で扱いが変わることは、かなり少なくなりました。残っているとすれば、その大学出身でないと教授や関連病院の部長になれない場合がある程度でしょう。 しかし、制度上どこの大学を出ても変わらないとしても、出身大学に入局するメリットはあります。それは人脈です。 医者は実力主義といえど、縦社会です。大学卒業年度が古い人は先輩であり、新しい人は後輩です。 けれども、学生時代の上下関係は比較的緩く、サークルや部活、病院実習などを通して、多くの知り合いをつくることができます。この人脈には、公私ともに助けられます。これこそが、出身大学に残る最大のメリットです。 どこの出身であっても、どこの医局にでも入局できますが、関連病院をたくさんもつ歴史ある大学には、居心地が良いため、そこの大学出身者が多く残る傾向にあります。そこに他の大学出身者が入局すると、知人が少ないため心細いかもしれません。 長々と書きましたが、志望大学を選択する際には、将来働きたい地域の最も古い大学を選ぶのが吉だと思っています。
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