現在就職活動しているものです。 りそな銀行と京都銀行 どちらが就職先として良いと思いますか？ 各銀行の情報…

Question

現在就職活動しているものです。

りそな銀行と京都銀行
どちらが就職先として良いと思いますか？

各銀行の情報などあればヨロシクお願いします。

Answer 1

かつて新卒時に京都銀行を受け（就職はしていません）中途でりそなに働いていた者です。ご参考にしてください。
（因みにりそなを辞めた理由はりそなが嫌だったからではなく、もっと良い条件で今の職場に誘われたからです。仕事はそれなりにハードですが、りそなは働く上では良い会社だと思います）

まず、【安全性】という点においてはどちらも同じでしょう。滅多なことがなければ潰れないと思います。
りそなは公的資金（国からの借金）が2兆円近く残っていますが、公的資金を返済しなければならないということもあり、非常に堅実な経営を行っています。昨今のサブプライム不況においてメガバンクが大幅な赤字決算を迫られる中、りそなは黒字を確保する見通しです。一部報道では21年3月期の銀行決算においてりそなが最高の利益を計上する可能性が高いとも言われています。これはりそなが投資などリスク資産の保有を避け、本業といえる貸し出し、資産運用といった銀行業務に専念していた結果です。私見ですが、経営の一貫性という意味ではりそなの経営チームは日本の銀行でトップクラスといえます。
現在の金融界にとって非常に厳しい環境下で黒字を確保できれば、恐らく余程の環境悪化がない限り安定した決算を継続できるでしょう。
一方で会社の資産内容に関しては、やはり約2兆円の公的資金が非常に重くのしかかっています。過去最高の決算となった19年3月期の業務純利益は約4000億円、20年3月は約2300億円。現状の利益水準では1年に数千億の返済は不可能です。毎年1000億円返済して約20年かかる公的資金は、今後も大きな重しになるでしょう。

京都銀行も地銀の中では最高ランクの安定性を誇る優良銀行です。毎年、週間ダイヤモンドが発表している銀行安全性ランキングでも常に地銀のトップを争っています。
京都銀行の強みは任天堂・京セラ・オムロンといった京都発の大企業の株式の含み利益です。これは株式の売買で儲けた、というわけではなく、前述の企業が中小企業の時代から支え、当時に取得した株式が現在では取得時に比べ非常に高価となっているというものです。ですので株式市場が落ち込み、メガバンクが株式の含み損をかかえても京都銀行の保有株式は滅多なことでは含み損を抱えません。
本業の利益は20年3月期で400億円程度です。りそなとの利益の差は純粋に規模の差といっていいでしょう。
今後予想される地銀の再編においても関西地域で主導的な役割を担える存在です。

給与水準に関してもほぼ同等です。両行の平均年収はりそな銀651万円、京都銀行664万円です。ただ、りそなは現状ボーナスが少ないです。年2回支給ですが、私がいた頃は夏に月給の約2ヶ月分、冬に約1ヶ月分でした。ただ、逆を言うと公的資金の返済が進み、ボーナスの支給水準が一般的な銀行と同等になれば、平均年収があがる可能性がある、といえます。

両行の大きな差は「勤務地」だと思います。
りそなはエリアフリーであれば全国転勤有り（希望勤務地域は出すことができます）、京都銀行は京都・大阪・奈良・滋賀が中心となるでしょう。
ここでの大きな差は「東京で働くチャンスがあるか」です。法人担当の銀行員として働く場合、東京中心部と他の地域では質・量共に別次元といってもいい差があります。
私は東京23区の支店を3店舗経験しましたが、地方の同期とはやはり扱う案件に大きな差がありました。地方店舗では大型案件は数億円程度、しかし東京では数十億の案件があります（りそなでの話です。メガバンクは恐らくケタが更に大きくなるでしょう）銀行員として経験を積む上で、東京での勤務は非常に大きな経験を得ることができます。
ただ、京都も日本で有数の都市ですし、多くのベンチャー企業が大企業として成功している日本でも特殊な地域です。他の地方都市に比べれば魅力的な企業は沢山あるでしょう。

銀行員として、ビジネスマンとして成長する経験を重視するのであればりそながややオススメ、京都という地域に密着して働きたいのであれば京都銀行がオススメとなるでしょうか。

最後に、りそなと京都銀行、どちらもあなたが定年となる頃には社名が変わっている（再編の可能性がある）ことは頭に入れておいたほうが良いと思います。
りそなは公的資金の返済が自力では長期間となります。そのため、外資系企業や証券業界との合併の話は何度も噂になりましたし、実際に可能性はあると思います。（現在の外資系はサブプライムでそれどころではないでしょうが）
京都銀行は単体では優良銀行ですが、地銀というビジネスモデルが市場の縮小により現在の体制では維持が困難になります。地銀同士の合併やメガバンクによる吸収など、地銀の将来も流動的です。

どちらの銀行で働くにせよ、企業に頼るのではなく、銀行員として腕を磨くことを心がけてください。
いい就職活動ができればいいですね。
頑張ってください！