教員免許を持っている日本人が、外国にある日本人学校に就職するのと、日本にあるインターナショナルスクールに就職するのではど…

Question

教員免許を持っている日本人が、外国にある日本人学校に就職するのと、日本にあるインターナショナルスクールに就職するのではどちらが現実的かつなりやすいですか？

Answer 1

インターは学校によってさまざまなので、学校によってはなりやすいです。(私の友達にもインターで働いている人がいます)
日本人学校は日本で教諭として働いていることが条件ですから、回答は後者ということになります。

Answer 2

そりゃ、外国にある日本人学校です。
日本人学校の教員というのは、大きく２つに分かれます。その２番目のシステムを使うのが一番ハードルが低いです。次が、１番。日本のインターというのはあなたが考えるよりも、かなりハードルは高いです。以下、説明をします。

〇海外日本人学校の教員になる

１．日本で正規の教員として学校に勤務（要するに地方公務員）し、文科省の海外日本人学校派遣システムを使って日本人学校の教員になる

こちらは都道府県教委の推薦を受け、文科が選考するシステムで、派遣にあたっては研修等もあります。給与は日本の水準が保証されますし、家族の同道もできます。長期休業中には帰国のための費用も出してもらえるし、３年程度の派遣が終了後は、元の自治体の学校へ復職（公務員としては休職扱い）ができます。

この場合ですと
・教員採用試験に合格する
・10年程度教員経験を積み、海外派遣に手を挙げる
・都道府県教委の選考を受ける
という流れで、まぁ、地方の教員ですと将来の幹部候補生・エリートですね。したがって、こちらはかなり狭き門です。

２．海外子女教育振興財団が募集する海外派遣教員に応募する

こちらは、直接の「現地雇用」みたいな感じです。財団が、海外日本人学校からの委託を受けてコーディネート・斡旋をするシステムです。こちらの場合、賃金は現地通貨払いですし、ボーナスも安い。一時帰国等の費用は出ません。研修も制度としてはありません。また、単身赴任が原則です。さらに、帰国後、日本の教員になることはできません。採用試験を受けなおすことになります。

１が海外にある日本企業への本社からの赴任だとすれば、２は現地採用の従業員みたいな扱いだと思えばよいでしょう。

で、１は上で述べたようにかなり「狭き門」ですが、２はほとんどが発展途上国で、しかも治安の心配等もある国が多いですから、比較の問題として言うなら「なりやすい」です。

〇日本にあるインターナショナルスクール

私は日本にある某インターの運営に携わっていますが、こちらの場合日本人教員はほとんど採用しませんし、できません。

インターといっても色々ですが、通常は英語で同僚や保護者とコミュニケーションが取れること、英語で各教科の授業ができることが必要です。これが可能な日本人の先生というのは、ほとんどいません。それくらいの英語能力がある人なら、率直なところ、もっと待遇（賃金）の良い仕事が国内にはいくらでもあるからです。

別に日本の教員免許が必要なわけではありませんが、一方で英語ができれば誰でもよい、というわけにはいきません。必然的に海外の教員免許を持ったネイティブが採用対象となるわけです。その人たちと採用を競うとなると、これはかなりハードルが高いということはわかるでしょう。

日本人で雇用するのは事務職です。こちらは日本の役所や会社などとも交渉をする必要があるし、通知等の文書も読む・書く必要があるので、日本語と同時に日本の習慣が分かっていないとダメだからです。とは言っても、教員や保護者とも会話をする必要はありますので、TOEICでいうと850overくらいが採用の最低基準となっています。

私が関係するインターも事務職で女性が二人日本人で在籍しています。若い女性ですが、二人ともほぼネイティブ並みに英語が話せます。詳しくは聞いていませんが、帰国子女だろうと思います。