解決済み
大学教授への道について教えてください。私の友人は昨年、36歳にしてようやく心理学の分野で博士号を取得しました。アメリカの大学で心理学を専攻し、学士号を取得。その後、日本の某国立大大学院へ進学し、修士、博士と取得しました。しかし、自分の専門分野(心理学関係)で教職に就くことが極めて難しいらしく、結局はアメリカの大学を卒業して英語が人並み以上ということで、私立大学や専門学校で英会話や英文法の非常勤講師として勤めています。今年の4月から、まだ設立されてまもない短期大学の英語の常勤講師として採用が決まったそうです。そこで、質問なのですが、彼女はこれまで心理学一本で研究してきました。英語はアメリカで生活をして習得したものです。大学で英語教授法や英文法、英文学などを徹底的に専門に勉強したわけではありません。そのような人物が、英語の常勤講師から、英語学の准教授、英語学の教授へ昇進することはあるのでしょうか?ちなみに私は13~24歳まで米国で暮らし、英語は得意です。4年間アメリカで生活をしたこの友人の英語を評価すると「人並み以上」というぐらいでしょうか。
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お答えします。 質問者さんの質問には,「私の友人」,「友人」,「彼女」,「私」の4者が登場します。 この4名の相関関係が見えにくいのですが,ここでは,それらの相関関係 を無視して,「英語はアメリカで生活をして習得したものです。大学で英語教授法や英文法、英文学などを徹底的に専門に勉強したわけではありません。そのような人物が、英語の常勤講師から、英語学の准教授、英語学の教授へ昇進することはあるのでしょうか?」 という文章に特化する形で質問にお答えします。 (注)常勤講師という用語の定義と昇格について 法律上,常勤講師というポストは我が国には存在しません。しかし,使用する場合があり, それは,大学において,研究室が与えられない,あるいは与えられていても専任の教員の 場合とは異なり,講義のある時だけに出勤し,専任講師とは給与体系が異なる限りなく 専任に近いが非常勤的な側面を有している講師と捉えられます。 その場合の准教授への昇格の可能性は,きわめて困難であると言えます。 常勤講師はいわば短期雇用契約に基づくポストですので,原則として昇格は考えられません。 ただし,質問者さんの常勤講師の定義が,専任講師(学校教育法上,消滅したが, 設置しても構わない講師)である場合は,少し回答を変化させなければなりません。 それは①において実施しています。 ①現在のスキルと(専任)講師が准教授へ昇格する可能性 英文学を体系的に学習していない場合,純文学を取り扱う教員になる確率はきわめて低いです。 なぜならば,英語は単なる会話に用いる手段であり,英語学は,学問であるからです。 もしも,日本語が得意な外国人が日本語学の教授になることができるとしたら,もう答えは自明です。 原則として,そのような学問体系を習得していない方がパーマネントジョブに辿り着けることは困難です。 ただでさえ,文学に関しては需給バランスが取れていない昨今,職にありつける可能性は低いということとなります。 つまり昇格は難しいと捉えるべきです。 ②英語が得意である場合の昇格可能性 大学の教員は全員英語が得意といっても過言ではありません。日本が米国といった国の学問を 取り入れて発展している以上,大学の教員は英文論文は当たり前のように読破することができなければ 存在することは不可能です。また,英語を話すことができるということも,余り重要視されません。 大学の教員に求められることは,「論理的思考を持って研究を実施する能力」があるか否かです。 それは,研究論文,学会報告,著書,学位といった,客観的に判断可能なもので評価されます。 よって,英会話が得意ということと,昇格はまったくといっていいほど関係は認められません。ましてや 人並み以上ということは,評価の対象にもなりません。心理学で業績を積むべきです。 ③大学の財政状態と英語学教育 なお,最近の大学は英語などの一般教養の人間を減少させる傾向がみられます。 その代わり,専門分野でない人間が例えば英語学を教授する場合も出てきています。 基本的にどの大学の教員は英語ができます。会話力がなくとも論理的思考能力 は持ち合わせています。よって,英語学が専門でない教授が英語を教授する昨今, よほどの研究業績を持ち合わせていない限り,パーマネントジョブを得ることは困難です。 やはり心理学で生計を立てることが必要でしょう。 ③大学教授とは何か 彼らは努力と熾烈な競争を論文執筆によって通ってきた典型的な努力家集団です。 英語ができて当然,第二外国語ができて当然。修士,博士を持っていて当然, 学生を教授して当然の世界を渡る稀有な人種です。天文学的な倍率のもとを くぐりぬけてきた人間たちです。 ④ではどうするのか 心理学で仕事を探すしか方法がありません。②で書いたように,現在は専門を異にする 教授が英語学を教授する場合があります。よって,原則として心理学での准教授を目指し, 英語は趣味として捉えるべきです。もしも心理学で将来を考えないのであれば,学界に対する 冒涜とも読み取れます。ここまで心理をやってきたのであれば,英語は趣味として,心理で 業績を積まないと,必ずいつか淘汰のメカニズムが働き,大学をはじかれます。 そうならないよう,英語は趣味,心理で業績を増やすことが必要です。それは, 心理家として博士号を取得した本人が十二分に承知されていることと推測いたします。
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私にドイツ語を教えてくれた先生は、ドイツに住んだことがある、と言う程度で専門はパイプオルガンでした。 それに大学はコネが強く、私の知り合いには、論文も書けない、大学も3流以下で成績も悪い、英語を教えているが 英検が通らない、といった人も実は存在するのです。 また、女性では上司に泣き落しで専任になった人もいましたし、決まっていたのに、急きょ、大学講師の道を外されたという話しも 聞いたことがあります。 ま、ルーレットのようなもんじゃないですか。それに最近では更新制が多く、外部から(他の職業)の引っこ抜きも多いですしね。
あると思います。 1.大学教授として語学を教えている先生方の多くが 実は、その語学をもともと専攻していたわけではない。 これは意外に思われるかもしれませんが、事実です。 英文科に所属して英語を研究されている先生の多くは、 最初から語学を専攻していたのでしょうが、そのほかの 学部で語学を担当する先生は、かなりの割合が、 それ以外の専門を持っている(持っていた)人たちです。 私の同僚や知り合いでも、比較文化論、コミュニケーション論など の専攻者がいます。 2.英語教育の面で業績をあげれば認められる(可能性がある)。 英語の教員として、英語をどのように教育したらよいかという テーマで論文を執筆していけば、その業績は評価されます。 常勤講師ならば、その短大の紀要などにも論文掲載が 可能だと思います。 問題は、彼女の意識であり、「自分は心理学者であり、 英語を教えたくて教えているわけじゃない」という思いが 強いと、本人も、教わる学生も不幸なんだと思います。
英語学のキャリアを学んでいない人が英語学の教授になったなんて例はないと思いますよ。 おっしゃるような例だと100%ないと思います。 そもそも大学の英語講師は、他の分野の人がバイト感覚でやるようなものです。
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