当方通信制高校の先生、進路担当や生徒さんと面談をしてきた経験がありますので回答を差し上げます。 通信制高校から、通信制既卒者の就職そのものは可能です。 厳密に言うと就活だけは問題なくできる、という意味です。 給与や職種を問わなければ、いずれは正社員という肩書きは手に入れられます。 地方都市の安いところだと初任給が手取り11万5000円くらいですが、それでも良ければ仕事はあります。 ただ、通信制高校からの就活はとても過酷で、ほかの歴史ある全日制学校、それも指定校枠のある高校の生徒より就活は困難を要します。 質問文を見るに通信制の既卒者という意味にも受け取りましたが、ご存知のとおり履歴書には通信制とも定時制とも書く欄がなく、設置過程については学校名から企業担当者がネットなりで調べていくのが通例です。通信制高校の出身だから無条件に悪い印象を抱かれ、不採用になることはありません。そこはお約束しますが本質的な問題はそこではありません。 仮に通信制高校卒業であっても、新卒採用でなければ大した影響はありません。しかし企業の方針によっては退学歴などがあったり欠席日数、遅刻が多いと入社早々に退職されたり迷惑を掛けられるリスクを恐れて採用に悩むことはあります。この辺も既卒者であれば欠席日数と遅刻回数はいっさい関知できないのでご安心ください。 (採用の過程について) 公立・私立の全日制高校からの新卒採用であれば、9月の就活解禁から翌年の1月までは指定校枠以外の自由応募が解禁されていません。これは都道府県ごとの職安が決めたルールということで、よそでは違う細則があるようです。 (参考資料→ https://diamond.jp/mwimgs/d/0/640m/img_d079a270d2d4c60fcb4ddd5f0fa31d0765608.jpg ) ただし自由応募が解禁されていないのは何らかの指定校枠が企業とのお付き合いで用意されている普通科や総合高校、専門高校(家政科、商業科、農業科、工業科など)の高等学校のみで、それ以外の進学校や新しめの通信制高校には枠がそもそも存在しないので自由応募が例外的に認められています。 自由応募とは大学生や専門学校生が就活しているのと形態としてはまったく同じで、指定校枠求人のような学校と企業のお付き合い(いわゆるコネ)が無いに等しく、就活に終わりがないのが現状です。 学校が生徒を推薦し、そして企業担当者が学校とのお付き合いを守るために採用する過程がありませんので落とされる確率が9割方です。 大学生や専門学校生であって、かつ才能と魅力があり、筆記試験や面接試験が好印象であればすぐに内定をもらえますが、残念なことに2割ほどの生徒はアルバイトやパートタイムの採用として進路を決めざるを得ない状況が全国的に続いております。 自由応募の高校生の就活は過酷です。 就職対策もろくになく、自力で行くのは高校生には酷ということは私も身をもって知っております。 (通信制高校からの就活が大変な理由) さて、なぜ通信制高校からの就活が過酷なのか以下に細かく書いていきます。 1点目、先にも書きましたが通信制高校はほとんどが開校から間もなくあたらしいです。10年にようやく達したところも多く、それでなくとも企業担当者と学校とのお付き合いは皆無に等しいのが現状です。 指定校枠がなければ確実な進路決定は難しくなり、また就活解禁から早期に進路を次々に決めることも出来ません。 通信制高校にもやはり家庭の事情で就職しないとならない子がいますが、そういう子は大概居酒屋など高時給のアルバイトをしているので社員登用制度で雇用される子、高校に指定校枠を出してもらって飲食業の正社員になる子など居ますがほかのお勤めしていない子はそんなコネは持ち合わせていません。 学校としては学校斡旋ができないので、職安の担当者(ジョブサポーター)を招いて進路指導をすべく、職安からの斡旋という形態で職安に届いた求人をもとに就活をすることになります。 当方信越地方の通信制高校の生徒さんで20人ほど終活されている学校を存じておりますが、就活解禁からきょうで1ヶ月ですが内定をもらったのは2人であとの子は心が折れそうになりながらも5社目以上を受けて落ちての繰り返しと聞いております。 大学生や専門学校生であればいちどに何社も受験出来ますが、最初から3社ほど受けられる沖縄県、10月、11月が過ぎると2社を同時に受けられる大阪、愛知、東京を除くと落ちてから、別の企業へ再び企業見学に行き試験を受けるを繰り返さねばなりません。 正直に申し上げて授業もあるのに、そんなこと生徒さんに強いているのは時間の浪費でもあり何より何度も採用試験"不合格"を突きつけられるのは心が痛い話です。 これもまた自由応募の宿命とも申せますが、通信制高校からであればかなり過酷な就活が待っています。 もちろんそれは普通科や新しめの通信制高校に限る話で、介護専攻科やネイル、保育など専門過程のある学校であれば系列の専門学校とのお付き合いのある企業から指定校枠が来る学校も若干あります。 ただ全国的に通信制高校が増えている中で、そんなに枠に恵まれた学校は稀です。 質問者さまにはどうか、通信制高校の出身だから就職に不利なのではなくて、通信制高校から就活するのが過酷な現状について知ってもらえますと幸いです。 世間ではまとめサイトなどで通信制高校からでも就活は安心だとか、通信制高校生の方が努力家で魅力があるから全日制より採用されやすいだのと夢のようなネタを並べているサイトも多くありますが、現実を見るとそういう独特な環境で苦労している生徒さんが多くおります。 長文となりましたが、以上を回答とさせてください。
なるほど:6
大学も通信制に行けばいいと思います。
資格でも取っていれば、可能だと思います。 むしろ、全日普通科でのんびりしながら無資格卒よりは全然いいのではないかと。 なぜ通信制卒なのか、通信制の利点を生かしてどんな学生生活をしてきたのかで就職の可能性は変わると思いますよ。
なるほど:1
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