通関士の試験問題です。 過去問と同じ問題が、模試で出題されました。 【問】買手から手数料を受領する者が輸入貨物の…

Question

通関士の試験問題です。
過去問と同じ問題が、模試で出題されました。

【問】買手から手数料を受領する者が輸入貨物の購入に関する業務に加えて、当該輸入貨物の輸送を自ら行っている場合で、当該輸送に係る対価を含む手数料を買手が支払うときは、当該手数料の総額が買付手数料として課税価格に算入されない。

【答え】誤

【質問】当該手数料の総額が買付手数料として課税価格に算入される ということでしょうか？

模試の解説に「関税定率法基本通達の4-9(3)なお書」の記載がありました。
これを読むと下記と理解します。
・輸入貨物の購入に関する手数料 ⇒ 課税価格に算入しない
・輸入貨物の輸送に関する手数料 ⇒ 課税価格に算入する
・手数料の総額 ⇒ 買付手数料として課税価格に算入できない

答えは「正」だと思ってしまうのですが、なぜ「誤」になるのでしょうか？

Answer 1

なお書きは
なお、手数料を受領する者が、上記イに掲げるような輸入貨物の買付けに関し買手を代理して行う当該買付けに係る業務に加えてその他の役務（例えば、当該輸入貨物を工場から輸出港又は輸出場所へ輸送することについて手配するのではなく、自ら貨物を輸送する等）を提供し、当該役務の対価を含む手数料を買手が支払う場合、当該手数料の総額を買付手数料に該当するものとして取り扱うことはできない。
つまりこの問題のように買い付け業務に加えて当該輸入貨物の輸送を自ら行っている場合で当該輸送に係る対価を含む手数料を買手が支払うとき
は、
当該手数料の総額を買付手数料に該当するものとして取り扱うことはできない
よって
手数料の総額 ⇒ 買付手数料ではなく、課税価格から控除できない

なお質問で
当該手数料の総額が買付手数料として課税価格に算入される ということでしょうか？
とありますが
当該手数料の総額が買付手数料でないので課税価格に算入される ということです。

ついでながら

買付手数料として課税価格に算入されない

というのは

買付手数料であるので課税価格に算入されない

という意味です。