通関士試験 52回 実務 第11問 についての質問です。 通関士ポータルに下記解説がありますが、よくわかりません。

Question

通関士試験 52回 実務 第11問 についての質問です。

通関士ポータルに下記解説がありますが、よくわかりません。「Ｍは、Ｘからの請求に基づき、当該家具の価格とは別に、当該家具の生産に使用された工具に係る費用として支払った80,000円」は、すでにＭとＹとの間の取引価格（FOB価格）に含まれていることから、当該家具の課税価格の計算において考慮する必要はない。」

例えば下記シチュエーションをイメージしてますが、ここが間違いですか？
Mが支払った80,000円でXはA国で工具を購入。当該輸入貨物の生産で摩耗し、残存価値ゼロ。
(実質、工具を無償提供)

何故非加算なのか、ご教示頂けますでしょうか。

http://www.kanzei.or.jp/tsukanshi/exam/52a_cd.htm

Answer 1

問題文の設定をよく読んでください。

カネの流れは

①「本邦のＭは、Ａ国の家具製造者Ｘとの間で家具（一式）を本邦に到着させることを目的とした売買契約を締結した。」
X（売り手）→M（買い手）
②「その後、Ｍは本邦のＹとの間で当該家具を本邦に到着させることを目的とした売買契約を締結し」
M（売り手）→Y（買い手）

です。

「ＭとＸとの間の売買契約における当該家具の価格（FOB価格）は、1,200,000円である。
ＭとＹとの間の売買契約における当該家具の価格（FOB価格）は、1,800,000円である。
Ｍは、Ｘからの請求に基づき、当該家具の価格とは別に、当該家具の生産に使用された工具に係る費用として80,000円を支払った。」

［①MがXに支払う価格］
+［Mが負担する経費］▪▪▪③
+［Mの利益］
=［②YがMに支払う価格］
となります。

課税価格は②で「Mが支払う¥80,000-」はすでに算入されているため（③）、
二重に加算しない。というお話です。