おおまかに言うと 前者:専用使用権の「消滅」=>一部の区分所有者の権利に特別の影響有=>承諾要 後者:専用使用権の「有償化」=>(社会通念上の金額までは)一部の区分所有者の権利に特別の影響無=>承諾不要
おそらく分譲業者が、分譲時に区分所有権とともに駐車場の専用使用権も分譲したという場合のことでしょう。 この場合は、分譲契約書に区分所有権の対価と駐車場専用使用権の対価を記載し、駐車場を利用しない買主には「駐車場を特定のものに専用使用させることを承認する」という条項が入ってるはずです。 この分譲時の駐車場専用使用権契約について、その対価が分譲業者に帰属するのか、それとも管理組合に帰属するのか、また、その契約が公序良俗に違反するかどうかが争われたことがありましたが、判例では対価は分譲業者に帰属し、公序良俗に反するものではないと判断されました。(最判H10.10.22) したがって、この場合の専用使用権は、分譲契約によって確定した権利であり、管理組合の一方的な決議によって消滅させることはできないということになります。 一方の駐車場の使用料に関しては、規約または細則において、一定額の駐車場使用料を支払わなければならない旨の定めを置き、その額が社会通念上相当の金額である場合には、区分所有法31条に規定する「特別の影響」には当たらないとする判例があります。 このように、分譲業者との駐車場専用使用権契約は、あとになって、専用使用権料を支払って専用使用権を買った区分所有者と管理組合との間のトラブルに発展する場合があるので、現在は、そういう契約持ち出す分譲業者はあまり見受けられなくなりましたが…。
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