解決済み
獣医学科のある大学はどうして増えないのですか? 千葉の受験生です。獣医という職業に興味を持ち、高校選択のためにも調べてました。 獣医師が不足していると聞きましたが、それは獣医学科の大学(特に国公立)が少なく、また偏差値が高く狭き門だからなのでは? と思い質問しました。 獣医になりたい人がいても、なりにくい環境なのでは。 住んでる県によってとても遠いところもあって不公平じゃないですか。 私一人が増やして欲しいと請願しても却下ですかね…そもそも、どこにお願いすればいいのですか?? 言いたいことがまとまらずすみません。 何故獣医学科がそんなに少ないのか教えてください…。また、加計学園の獣医学科部新設の問題についても簡単に教えて頂けると助かります。
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>獣医学科のある大学はどうして増えないのですか? →今のままで充分だと考えられていたからです。 >獣医師が不足していると聞きました →獣医師が不足していると断言することはできません。 都市部の動物病院の獣医は多すぎて過当競争だと聞きます。 一方、地方自治体の公務員獣医はなり手が少ないとも聞きます。 現実としては、獣医師は不足しているのではなく、 地域によって大きく偏在しているとみるべきです。 >それは獣医学科の大学(特に国公立)が少なく、また偏差値が高く狭き門だからなのでは? →確かに国公立大の獣医学科は少ないです。偏差値も高いです。 しかし、獣医学科を増やして偏差値が下がれば、 頭の悪い人が合格し、獣医への道を歩み始めます。 難しい勉強を理解できないような能力の低い人は、 獣医になれないし、なってはいけないと思います。 >獣医になりたい人がいても、なりにくい環境なのでは。住んでる県によってとても遠いところもあって不公平じゃないですか。 →確かに、獣医学科がない都道府県もたくさんありますね。 獣医になりたいのに、地元に獣医学科がなければ、 不公平だと思う人もいるかも知れません。 でも、よく考えてみて下さい。 獣医学科には、医学部以上の設備が必要です。 いろんな動物を診るための飼育施設や牧場が必要になるんですよ。 そういう施設を建てるのにはお金が掛かります。 何十億円というお金です。 国公立大でしたら、100%国民の税金です。 現実的に見て、あちこちに造ることはとてもできませんよね。 >何故獣医学科がそんなに少ないのか教えてください…。 →繰り返しますが、 獣医って、今の人数で充分だからです。 これ以上獣医を増やすと、失業する獣医が出てくるかも知れません。 >加計学園の獣医学科部新設の問題についても簡単に教えて頂けると助かります。 →では、私なりに解説します。 問題の発端は、加計学園の理事長が、金儲けを考えたことです。 私立大学って、学生を集めれば、金儲けができます。 ただし、大学って、簡単に定員を増やすことができません。 文部科学省に認可してもらわないといけないんです。 加計学園の理事長は、学生を増やすために、 数の少ない獣医学部を利用しようと考えたのです。 獣医が地域によって偏在していることは事実なので、 それを「獣医が足りない」ということにしてしまえば、 獣医学部の新設を認めてもらえると考えたのです。 ただし、加計学園のもくろみは、最初はうまく行きませんでした。 「獣医は不足していない」という文部科学省の正論にはね返されたのです。 そこで、加計学園の理事長は、友人の安倍首相にお願いして、 文部科学省に圧力を掛けてもらったのです。 文部科学省は、首相の圧力をはね返せなかった―ということです。
なるほど:6
○高等教育懇談会報告 「高等教育の計画的整備について-昭和50年代前期計画-」(昭和51年3月) 【基本方針】 18歳人口がおおむね150万人~160万人台で推移するとともに、進学率が停滞 傾向にあることを踏まえ、量的充実より質的充実を推進。 ※「高等教育計画」とは 高等教育機会の地域間格差や私学における教育研究条件面での問題等に適 切に対応し、均衡のとれた高等教育の発展を図るために実施 ○獣医師問題検討会報告書「獣医師の需給見通しについて」 (昭和51年3月)農林水産省 6.獣医師需給の見通し 本検討会では、将来における獣医師需給は15,000~21,000人(昭和49年12月 現在対比67~94%)程度と見通した。 ○獣医学教育の改善に関する会議「獣医学教育の改善について」 (昭和54年6月)文部省 本会議では先の調査研究会議の報告の趣旨を体し、学部6年制への移行を目 指し速やかに獣医学教育体制の充実を図るべく、その適正規模及び全国的配置 について検討した。 (1)学生数の規模について 獣医学関係学部・学科は、獣医学の研究の推進に加えて獣医師養成という社 会的な使命を担っており、その適正規模・適正配置を検討するに当たっては、 将来における獣医師の各分野における社会需要の見通しを考慮する必要がある。 農林水産省の調査によれば、将来における獣医師の需要数は約22,000人と推定 されている。現状における我が国の獣医学関係学部・学科の入学定員は930名 (国立330名、公立40名、私立560名)であるが、農林水産省の調査結果を基に考 えれば、現時点では少なくとも現在の定員規模の拡大を特に図る必要はないも のと考えられる。 高等教育の中でも計画的に適正な数の人員を養成する分野というのがございまして獣医師はそれに入っています。海外でも同じ。 日本 イギリス ドイツ フランス アメリカ 16校 6校 5校 4校 28校 925人 509人 960人 453人 約2,100 余剰な人員を養成するのはカネの無駄ですし、規制を撤廃すると質の低下が懸念され、公衆衛生に関する獣医師の質の低下は命の問題に直結されるとされます。 学校の所在地に関しましては、獣医系学部学科がある都道府県は11しかなく、例えば中国地方の大学では、過去3ヶ年について17~25都道府県から入学者があり、北海道から沖縄県までの広い地域から集まっている。獣医を目指す皆さんはよほどの学力がなければどなたも近くの学校に通うのが困難な状況なので公平と、そういう感じですね。 加計学園新設の問題…。 話せば長くなりますが、よく言われる4条件とか定員の抑制方針。 需要があれば獣医を多く養成しますし、需要が満たされていれば それ以上は増やしません、そういった方針は石破茂さんや 文科省の官僚さんが勝手に決めたことではなく、大学設置審や 有識者会議でのご議論の結果なんですよね。 今回、国家戦略特区におきましては、有識者の判断を 教育行政に関しても獣医行政にも全くの無識者の会議で 規制が一部緩和されて、獣医学部を新設することになったと。 獣医師需要は、将来、減少が見込まれています。 四国も畜産業は減少傾向、今治市自体も獣医師の需要は減で ございます。 岡山理科大学獣医学部が、国家戦略特区提案にふさわしい優秀な学校で国際競争や研究の拠点になるならばそれは素晴らしい有意なことですが、さー果たしていかほどのものか…学校の質に関するセールスがあまりにも乏しくて…町おこしのために横車を押して無理やり学校を作ったな感がぬぐえないところですね。 もちろん、将来獣医師を目指す学生にとっては 岡山理科大獣医学部の新設はよろこばしいことかと思います。 皆さん、有能な獣医師を目指して頑張っていただければよろしく、 政治的ないきさつは気に掛ける必要のないところかと思います。
なるほど:1
文科省が獣医学部を新設する申請を受け付け無かったからです。 獣医師会が競争相手が増え無いように政治家に要望し、文科省が「獣医学部を新設する申請を受け付け無い」という規則(告知)を作ったからです。 今回は、「国家戦略特区」によって文科省の規制を破り、獣医学部を設置できるようにしたのです。
公務員獣医です。 加計学園問題については(特に政治的なことについては)よくわかりませんが、それ以外では下のカテゴリーマスターさんの回答がほぼ正しいと思います。 さらに付け加えると、獣医学部が少ないのは教員不足も理由としてあげられます。 旧来の4年生から6年制に修学期間が延長されたうえ、90年代から2000年代にかけてO157による大規模食中毒やBSE問題、口蹄疫や鳥インフルエンザの発生などの問題が多発したほか、将来的にもTPP問題など畜産物が国境を越えて流通する状況等が予想されます。 これらへの対応として獣医学部の教育カリキュラムが大幅に増えて、それに合わせて教員数も増やしていかなければならず、この頃から教員不足が目立ってきました。 2009年から国立大学では「共同獣医学部」が設立されています(大学によっては「共同獣医学科」「共同獣医学課程」などありますが、内容は同じ)。 「共同獣医学部」とは複数の獣医学部を一つの獣医学部のように管理し、その中でお互いの教員を融通し合っているのです。 http://vetnavi.net/dudp.html 教員確保が困難という点では医学部や薬学部以上でしょう。 実際「共同獣医学部」はあっても、「共同医学部」や「共同薬学部」などはありません。 また、私立大学においても政府管理のもと、教育内容のレベルアップを目指した取り組みを実施しています。 設備を整えるのに莫大な費用を要するうえに、教員確保の難しさから他の学部のように簡単には作れないのです。 今回の加計学園認可においても、高齢の教授陣を大量に採用するなど教員確保に苦労が見られます。 なお獣医学部の数が少ないと言っても、日本は他の先進国に比べればむしろ多い方です。 http://www.vet.kagoshima-u.ac.jp/kadai/V-PUB/okamaoto/vetpub/Dr_Okamoto/Moromoro/Vet%20Edu%20OIE.htm#Certifying ↑ このURL中の「各国からOIEへ報告された獣医学教育施設数抜粋」を参照してください。
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