就業時間の30分前に出勤して、それでも遅いと言われています。

Question

就業時間の30分前に出勤して、それでも遅いと言われています。今までは就業時間前に準備を終わらせなければ作業に取り掛かれない為、賃金が発生しなくてもやってきました。
しかしながら、毎日就業時間前に終わらせるように急いでやっているのにそんな事を言われ、辞める際には請求出来ればと思うようになりました。

自分の部署だけが就業時間の30分前以上が当たり前で、総務部等は10分前か就業時間ギリギリに来ています。

月の残業代は申請制で30分単位ででる。という会社ルールで17:30を過ぎたものに関しては30分単位で申請しています。

辞める際に朝の就業時間前分の残業代の回収は可能でしょうか？

Answer 1

① 労基法上明らかに問題があります。違法の疑いが濃厚です。

② 労働時間は、休憩・残業を含めすべて１分単位で把握する義務があります。

③ １カ月の時間を集計する際、合計時間に生じた３０分未満は切り捨て、３１分以上は１時間に切り上げることは認められています。PCで合計を求める場合はこれは却って余分な手数や誤解を生じるので、端数処理はお勧めできません。

④ 残業命令があったら残業し、会社は残業代を支払う義務を生じます。ただし、黙示の残業命令があったとされる場合は、明示した残業命令が無くても残業代支払い義務を生じます。

⑤ 所定始業時刻前の労働（準備等）も、いわゆる残業代対象の時間です。

⑥ 月の残業代は申請制で30分単位ででるという会社ルールで、17:30を過ぎたものに関してのみ30分単位で残業代になるのは違反です。

⑦ 辞める際に朝の就業時間前分の残業代の請求は可能です。可能と言うよりも当然のことです。

⑧ 貴方の氏名を秘匿することを前置きして、直ちに労働基準監督署へ申告しましょう。事業所名・所在地・違反と思える事実・貴方の氏名を電話で告げましょう。電話した日時・署の職員の氏名を確認・記録して置きましょう。

⑨ 匿名の場合はガセネタと思われて、動いてくれません。

⑩ 労基署へ申告したことを理由として、会社は解雇など不利益なことは禁止されています。

⑪ Webのキーワードに「知って役立つ労働法」と入力して下さい。そこに労働者向けに厚生労働省がわかりやすく書いた労働関係法の解説があります。60ページ余のボリュームがありますが、網羅的に書いています。