解決済み
家庭裁判所調査官の試験の勉強について 大学1年です。 3年にならないと学部がきまらず、また院に行くつもりもありません。 3年から勉強開始は遅すぎますよね?だから独学で勉強を始めようと思っています。 金銭的に一年くらいは通うかもしれませんが、今予備校に通うのは厳しいです。 全くの初心者であるため、基礎から始めたいと考えています。 基礎能力試験と専門試験がありますが、基礎能力試験は後回しでもいいのでしょうか? 専門試験は選択式ですがどの分野についても満遍なく勉強しておくものなのでしょうか? 具体的な範囲などは示されているのでしょうか? また、とっつきやすいような本なども紹介していただければ幸いです。 ちなみに専門試験は【人間関係諸科学科目】心理学概論,臨床心理学,社会心理学,社会学概論,現代社会論,社会調査法, 社会福祉学概論,社会福祉援助技術,地域福祉論, 教育学概論,教育心理学,教育社会学【法律学科目】憲法,民法,刑法 です。
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以前(試験制度が変わる前)に家裁調査官の試験に興味を持っていたものです。若干時代遅れの、また心理学関連の専門分野の勉強に偏った回答になると思いますがご容赦ください。 調査官の試験は「心理職公務員」というくくりの一つ(もしくは国Ⅰ人間科学と並んで筆頭?)として、心理学を学ぶ学生にとっての進路の選択肢の一つとして捉えられていたように思います。このため、学んできた領域に特に関連が深い心理学概論、臨床心理学、社会心理学、社会調査法(※数字が苦手と敬遠する人が少なくなかったですが)、教育心理学を中心に勉強をしておき、他の分野は触れないというのが多数だったと思います。あくまで個人の所感ですが。 現在の試験制度では、当日に問題を見てどれを回答するか決められます。そういう意味では、満遍なく心理学、社会学、教育学、福祉、さらに法律の知識を得ておくことは有意義でしょう。また、採用サイドから見たらそうした幅広い知識を持っている人は魅力的だと思います。選考の段階でアピールするのは難しいかもしれませんけれど。とはいえ、試験問題に解答できる水準ですべての領域をカバーすることはかなり難しいと思いますので、受験領域は絞り混んで対策する人が大半でしょう。どんな領域で試験を受ける人が多いのかは、予備校の先生に聞いたり、あるいは家裁主催の試験説明会で思い切って聞いてみてもいいかもしれません。 さて、専門分野(心理のみ)の出題領域に関してですが、はっきりとした出題範囲は明確にされておらず、過去問から類推するしかありません。一次試験については、一通り大学の学部レベルで心理学を学んできた人なら必ずどこかで聞いたことがある言葉の説明が求められます。回答数が6➡3に減った分、以前と比べ、基礎的な事項の深い理解とその応用ができるかどうかが問われるような問題(e.g., 欲求階層説を被虐待児の立場と関連付けて説明、など)が出てくるようになったように思います。マニアックな知識の有無より、基礎的な心理学の概念の理解に基づいた思考力が求められるようになってきたのではないでしょうか。 二次試験で求められるものも、基本的には一次試験が求めることの延長にあるとは思います。とはいえ、他の心理職公務員試験(国家総合職や法務省専門職員試験)と比べると、その概念についてある程度知らないと歯が立たないという意味で、やはりまだ入り口の敷居は高いように思います。最近の試験問題を見ても、家裁調査官の二次試験の問題では、心理職公務員試験のために結構勉強した人でも知らない単語の理解と正しい使用が求められ、太刀打ちできないものもあるような気がしています。一方の法務省系の試験では、一見すると敷居は低いけれども質の高い回答をしようとすると奥が深いものが出題されることが多い気がします。 心理学の基礎を俯瞰するという意味では、心理学検定を利用するのが一案かもしれません。この検定は、心理学系の学会の連合が主となって開催する大卒レベルの心理学の知識を測定するとされているものです。すなわち同テストで扱われている内容は、日本の心理学者が大学レベルなら知っていてほしい知識であると太鼓判を押しているようなものです。ただし、同検定は単純な多肢選択問題の成績によってのみ結果が決まるものであることもあって、これで何級をとったからと言って公務員試験の合格は保証されません。里程標としての利用・理解にとどめるべきでしょう。 心理職公務員試験の勉強に有益と思われる本を少しだけ紹介します。 ① 高橋・山口 2006「増補改訂 試験に出る心理学」北大路書房 ② 日心連検定局 2015「心理学検定 基本キーワード 改訂版」北大路書房 ③ 服部(監)2011「心理学の「現在」がわかるブックガイド」実務教育出版 ④ 藤永(監)2013「最新 心理学事典」平凡社 ⑤ 岡本 2002「上達の法則」PHP新書 ⑥ Weiner & Craighead 2010 「The Corsini Encyclopedia of Psychology」Wiley ⑦ Nolen-Hoeksema, Fredrickson, & Atkinson 2014 「Atkinson & Hilgard's Introduction to Psychology, 16th」 ①は一部の受験者にはもはやバイブルというか古典みたいな書です。勉強を始めようという人こそ、まえがきやあとがきを読んで、気合と覚悟を持つことが大切だと考えます。また①~③はいずれも推薦図書をリストしているところに大きな価値があります。本気の試験対策には、広く深く色々な本を読みこまなければなりませんが、良本を探すよい道しるべとなるはずです。③のみ、試験対策ずばりというよりは教養寄りの推薦図書になりますが、変に試験合格を最終目標にするのではなく、関連分野に興味と愛着を持って学び続けられるようになることが大切だと思います。何の分野であれ、上級レベルに達した人はえてしてそういう特徴があるものだと聞きます。④は待望の(?)最新の心理学事典。ちょろっと見た感じではよさそうな事典と思います。旧版よりもやや薄くなっていますが、古めかしい概念が削除された結果だろうと好意的に解釈しています。⑤は、学びとは、熟達とはということを考えさせてくれる本です。どのみち大変な勉強をこなす(合格までも採用されてからも)のだから、自分なりに知識・スキルを磨くことを納得した上で学び始めることは大変有意義だと思います。⑥は4巻立ての有名な心理百科事典。購入するとなるとちょっとした予備校代になります。大学の図書館には置いてあると思います。そこまで当たって勉強する受験生は余りいないかもしれませんが、骨太を目指す方にはぜひ活用してほしいものです。⑦は随所で紹介される名教科書です。高価な最新版である必要はなく、旧版を手に入れて目次や見出しを読むだけでも心理学の概観には随分有用だと思います。少し遅れる形で邦訳もされているはずです。 勉強の仕方は人によって違うと思いますが、intensiveな勉強の仕方をするための概論的な教科書2~3冊+事典・辞書2~3冊を軸に、各論的な勉強用の教科書合計10~20冊+アルファ(新書・雑誌・論文・その他)が、必要な知識習得のための目安になるのではないでしょうか。なお、おそらく試験の得点には直結しないのかもしれませんが、人間科学の研究法についてきちんと学んで身に付けておくことも大切だと思います。とりわけ以前よりも注目されるようになってきた質的研究の方法論、研究結果の妥当性(というかauthenticity?)を確かめていく方法・考え方などは、家事であれ少年であれ、心理学を活用しながら個々のケースをこなしていく調査官(及び他の心理職)の実務の質を確かめ高めることに相通じるところが多分にあると思っています。(にわか勉強の素人のたわごとかもしれませんが。) もしかすると見当違いの情報提供になっているかもしれませんが、何かしらでもお役に立てば幸いです。
3年で…というところから、都内の某国立大学さんでしょうか。 その想定で書いていきます。 基本的に公務員試験の勉強は3年の春から始める人が多いです。 例年5月終わりから試験が始まりますから、その頃(受験1年前)までにはある程度どの試験を受けるか決める人が多いですね。 で、出題科目を確認したら、取捨選択して勉強していく…という流れが一般的です。 基礎能力試験は一般的に教養試験と呼ばれる分野だと思います。 本来であれば春から勉強を始めるのに後回しにしてはいけないと考えています。 けれど、現時点での学力はかなり高いはずですよね。 結局のところ、やる必要があるかないかは質問者さんの学力にかかっていますので、それが不透明だとなかなかここでは答えづらいというのが本音です。 後回しにせず勉強する人が多いのも事実ですが、筆記試験に通る学力があれば十分という考え方もできます。 過去問などを見てみるのが一番良いと思います。 専門科目については、他の試験であれば取捨選択する人が多いです。 ただ、家裁調査官補というとその専門性の高さから併願する人があまり多くありません。 つまり、それを第一志望にしている人がほとんどであると考えられます。 大学でも専門的に専攻していた可能性が高いですよね。 となると、なかなか捨て科目は作りづらいのではないかと推測できます。 具体的な範囲については示されていませんが、ある程度の出題傾向はあります。 いずれの場合でも、どの程度勉強が必要なのかは質問者さん自身にかかっています。 下記URLは既にご覧になりましたか? http://www.courts.go.jp/saiyo/siken/siken_mondai/ 参考になれば幸いです。 頑張ってくださいね。
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