ライトノベルの編集に就職したいのですがどうしたらいいのでしょうか？

Question

ライトノベルの編集に就職したいのですがどうしたらいいのでしょうか？今年新人で働きだした社会人なのですが求人と内容が違い過ぎてやめようと考えております。
そこで例え求人と内容が違っていても続けていける職業は何か？と考えた結果ライトノベルの編集者に
行き着いたのですが、求人が少なく見つけても経験者のみがほとんどです。

自分みたいに未経験の中途の場合、とりあえずライトノベル系を置いて
未経験でも採用してるところに入社してから転職する方が一番の近道なのでしょか？
その場合はどういった編集業界が入社しやすいのでしょうか？

それとライトノベル編集系が多く乗ってる求人をご存知の方がいましたら、教えていただけないでしょか？
よろしくお願いします。

Answer 1

元有名誌の編集者、今はフリーの編集者兼ライターです。

「ライトノベルの編集者になりたい！」という目標を持っているのは、悪いことではありません。

しかし、出版業界に「ライトノベルの編集者」で求人募集を行っている出版社は、たぶん皆無でしょう。

例えば、これが雑誌だと各編集部単位で編集者を募集するケースがあります。ただし、基本的に採用されるのは経験者で、雇用体系も契約社員がほとんどです。

相談者さんの場合、業界未経験です。仮に「どんな本・雑誌でもいいから編集者になりたい！」と思っていても、そう簡単になれないため、ライトノベルにこだわる時点で不利です。

だから、まずは内容に関係なく、「編集者になること」を目指してください。現状ではノーチャンスでも業界に入れば、５％でも可能性が出てきますから。

なぜなら出版系は、業界内転職がしやすいからです。

とはいえ、ジャンルにこだわらなくても未経験者が出版社に入るのは大変です。

そこで、採用基準のハードルが少し下がる編集プロダクション（以下、編プロ）への転職をオススメします。

長時間労働当たり前で、賃金は出版社よりも悪いのはザラですが、業界経験が詰めます。2～3年必死で働いて、出版社への転職を目指しましょう。

編プロから出版社への転職はよくある話で、私自身もともと編プロの社員でした。

あと、これも話しておいたほうがいいと思いますが、紆余曲折を経て念願のライトノベルの編集者になれたとしても2～3年で移動というケースはよくある話です。

そこは一般企業と同じで異動があり、一生同じ編集部というわけではありません。

また、自分の希望と社内の評価は別物で、コミックの編集がしたくて大手出版社に入った友人は雑誌編集者として評価されてしまい、週刊誌→ファッション誌→ビジネス誌みたいな異動はあっても、ついにコミックの編集者になれないまま40代を迎えてしまったケースもあります。実際、こんな話は業界にいくらでもあります。

しかし、別にラノベじゃなくてもビジネス書でラノベのテイストを取り入れた本を出す（最近そんな本が多い）など、必ずしも自分が希望する部署じゃなくても本人の企画力次第では、このようなことも可能です。

また、ライトノベルの編集者って要は文芸の編集者ですから、ミステリーや純文学の編集者をこなせるのと同等の能力が問われます。

ゲームやアニメ、コミックは好きだし、それなりに知識もあるけど……という偏ったものだと厳しいです。この辺を誤解されている方が多いようなので。

編集者って本当に博識な方が多く、作家に指示や助言などをしなければならず、全方向の幅広い知識と教養が要求される職業です。

いずれにせよ編集者の仕事は大変ですが、やりがいがありますし、雑誌ではななく書籍だと奥付け（本の最後のページ）に編集者の名前も載ります。

一生の仕事にする価値はあると思いますので、今後の参考に少しでもしていただければ幸いです。