児童福祉司は、小学校教諭や幼稚園教諭を持っていても「社会福祉主事」「社会福祉士」「精神保健福祉士」などの資格を持っていなければなることはできません。 最近児童福祉司の国家資格化の話が出てきていますが、当面は現行通りでしょう。 児童福祉司養成学科があるようですが、全国に数校しかない上、私はよく知らないのでここでは省略させていただきます。 児童福祉司の資格を取得する際に要る社会福祉主事という資格についてですが、 社会福祉学科などで所定の単位を取得した場合に与えられます。 次に、社会福祉士、精神保健福祉士についてですが、 社会福祉学科などで所定の単位を取得し、さらに所定の実習の終えた場合、卒業と同時に受験資格が与えられます。 社会福祉主事は卒業と同時に与えられる資格ですが、社会福祉士、精神保健福祉士は「受験資格」が与えられるだけですので、 その後国家試験に合格しなければ、社会福祉士、精神保健福祉士になることはできません。 社会福祉主事を取得したあと、さらに児童相談所などで相談援助の実務経験を2年積んだ後に、児童福祉司となることができます。 社会福祉士、精神保健福祉士は児童相談所などに採用された場合、実務経験無しに児童福祉司となることができます。 他にも看護師資格を持つ人が児童福祉司になるパターンもあるようですが、児童福祉司の多くは社会福祉系の学科を卒業した人であると思います。 蛇足ですが、「子どもが好き」という理由だけでは、児童福祉司はなかなか辛い職業かもしれません。 私は仕事でよく児相と連絡を取り、児童福祉司さんとお会いするのですが、 多くは子どもが虐待されている、ネグレクトされているケースです。 児相では、そのような虐待やネグレクトをされ、生命の危機にあるような子供たちを一時的に保護する仕事もしています。 傷つき、泣き叫ぶ子供を保護することも時にあるようです。 「子どもが好きだから」という気持ちももちろん大切ですが、そのような緊迫した状況でも耐えられるか?それを考えていただきたいと思います。 私の知り合いで、児童福祉司を志して児童相談所の実習に行った人がいますが、「子どもが好きだから児童福祉司に興味があったけれど、実習に行ったら子どもが可哀想すぎて、とても私には務まらないと思った」と言っていました。 まだ高校生ということなので、時間はたくさんありますから、自分の進路についてじっくり考えていってくださいね。
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