会社で、はかりの管理者に任命されました。品質管理の為に点検・校正を校正業者にお願いするのですが 知識不足であまり理解し…

Question

会社で、はかりの管理者に任命されました。品質管理の為に点検・校正を校正業者にお願いするのですが
知識不足であまり理解していないのですが、点検・校正には種類があるところまで分かりました。ＩＳＯ点検：ＩＳＯで要求される事項に対して点検を行い、品質管理上に必要な精度？に適合、逸脱していないか点検をする。点検に用いられた分銅のトレーサビリティ体系図によって紐付けられる。

ＪＣＳＳ校正：発行される証明書には不確かさが表記され、トレーサビリティ体系図が無くても、証明書のみでトレーサブルであると証明される。

検定：取引証明に使用している、特定計量器の検定は計量検定所による検定が必要であるが、計量士による代検でも検定を受けることができる。

上記の３つの意味はあっていますか？ イマイチ、ＩＳＯとＪＣＳＳの違いと、結局どちらが自社には良いのか分かりません。 知識のある方、教えてください

Answer 1

ＩＳＯでは、製造工程や品質管理に用いられる計量器の校正が求められますが、校正の頻度や公差は使用するものが定めます。計量器の校正を行って公差に入らなければ不適合になります。その計量器をやめるか、値を改めなくてはなりません。また計量器の公差を改訂して対応する場合、定められた手順で行い、その記録を残さなくてはなりません。さらにいつから計量器がおかしくなっていたか（少なくとも前回の校正以後）遡及できなくてはなりません。

校正はたいてい校正業者に任せますが、その校正の手段（例えばはかりの校正に使う分銅など）が、国家標準（経産大臣がもつ分銅）にどのようにつながっているか、を明らかにしなくてはならず、これをトレーサビリティと呼びますが、場合によっては業者が独自にトレーサビリティを持っているかもしれませんが、たいていはＪＣＳＳになります。ＪＣＳＳはこの校正が国家標準につながっていることを証明するものです。業者の発行する校正証明書などにＪＣＳＳの記号が入っていたりします。ＩＳＯの受審の際に、この記録を審査員に見せて、この校正が国家標準トレーザブルであることが自動的に証明されます。

検定はあくまで取引や証明に使われる特定計量器に必要です。ややこしいですが検定は一般計量士にでできません（定期検査の代わりはできます）。校正業者さんと話していたときに、検定公差は随分大きいと聞きました。特殊容器然りですね。したがって、校正＝検定ではありませんので、校正は必要でになります。

会社員で工場にいたとき、ＩＳＯ新規受審担当になっていた時のころを思い出して書きました。不正確や思いちがいがあるかもしれません。

Answer 2

どのようなはかりなのかについての記述が
ないこと、また「ＩＳＯ点検」がＩＳＯのどの規格に
基づいているのかについて記述がありませんが、
製造業で一般的には次の通りです。

①「ＩＳＯ点検」というものはありません。
もしＩＳＯ９００１認証を取得されているのであれば、
規格7.6に「監視機器及び測定機器の管理」の要求事項が
あります。
このなかで、測定器の校正は国家標準にトレーサブル
なものが要求されるため、証明（次項のＪＣＳＳ認定など）
を受けた基準器で 自社の測定器の校正すれば、
この要求事項は満たしますから、これを「ＩＳＯ点検」
と言っているのではないでしょうか。

②「ＪＣＳＳ」
計量法に基づく国家標準へのトレースが確保され、
かつＩＳＯ１７０２５による認証を受けた
登録事業者（ミツトヨさんなど）が使えるロゴです。
ここに測定器を出して校正してもらうと、発行された
証明書にはＪＣＳＳのロゴがついたものがもらえます。
これは国家標準にトレースしているということですので、
ＩＳＯ９００１の要求事項を満たすものです。
ただ、保有する測定器をすべて業者さんにやってもらうと
結構なお値段になる場合が多いので、基準器だけ
校正してもらう場合がおおい。

③検定所
タクシーメータなどの特定計量器はここで校正する
義務がありますが、一般製造業ではあまり持ち込まない
場合が多いと思います。（校正対象も決められています）

結論として、ＪＣＳＳ認定を受けた登録業者に基準器の
校正を依頼し、それをもとに自社の測定器を校正すれば、
ＩＳＯ９００１要求事項はクリアでき、これがご質問の
「ＩＳＯ点検」になると思います。