健康保険法 保険料の繰り上げ徴収のできる破産手続開始と、民事再生手続開始とは別なんですか？社労士の過去問で間違えましたが…

Question

健康保険法 保険料の繰り上げ徴収のできる破産手続開始と、民事再生手続開始とは別なんですか？社労士の過去問で間違えましたが、よくわかりません。

Answer 1

>保険料の繰り上げ徴収のできる破産手続開始と、民事再生手続開始とは別なんですか？

その通り、別の制度です。
会社を例にとると、破産手続きというのは、「会社の清算」を目的とする手続きで、裁判所の選任した破産管財人が会社に残された財産を調査して、配当できる限り債権者に配当して終了します。つまり、債権者としては、財産があるうちに前倒ししてでも取れるものは取っておきたいわけで、保険料の徴収については、特則のような形で繰り上げ徴収が可能とされました(法172条3号)。

他方で、民事再生手続とか会社更生手続きというのは、債権者の同意を得て「会社を存続しての再生・再建」に向けた手続きですから、破産のような財産の清算を目的とした手続きとは異なります。保険料についても、例外的な繰り上げ徴収を認める必要まではないといえます。

「破産手続」と「民事再生・会社更生手続」とは別ものとしてひっかからないように押さえておくとよいですね。