大学教授になるには

Question

大学教授になるには大学教授になるにはどうすれば良いのでしょうか？

大体の流れは
大学で学士号を取得→院で修士号及び博士号を取得(最近は文系でも
博士号を在学中に取得する人が増えたようです)→ポスドク・非常勤などで
経験をつむ→助教授に採用(３０代半)→教授に昇格(４０以降)
のようだと思います。

ネットでいろいろと調べ、大学の教授からも話をいろいろと聞きましたが
以下の点を疑問に思ったので質問させてもらいます。

①博士号は何歳までに取ればよいのか？

調べたら３５才までに取らないとダメだ、という意見が多いのですが
一度会社員などを経験されてから博士号を取得されたような方も
教授の経歴を見るといます。職歴があれば35才を超えても可能性は
ある、ということでしょうか？

②中退暦などがあると厳しいのですが？

大学を一度中退し、別の大学に入学しなおしたりしたなど中退暦が
あると厳しいのでしょうか？

③実力とコネどちらが勝負を決めますか？

実力ではないコネが勝負を決めるなら
学士から修士、博士まで全て同じ大学で全部取りましたという人が有利ですが
実力勝負なら〇大学学士→米国の一流大学の院で修士・博士などが有利に
なると思います。実力とコネどちらが博士号取得後のポストを見つける時に
勝負を決めるのでしょうか？

以上お願いします。

Answer 1

①に関しまして

「35歳までに～」という言葉は、「35歳までに助教 (大学教員の最下位の職位) になれなければ、諦めたほうがいい。転向したほうがいい」という言葉を誤解しておられるのではないでしょうか？
この「35歳までに助教になれないと、もう諦めたほうがよい」というのは、正規ルートというか、多数派ルート、あるいは主流派ルートで大学教員を目指す人の場合です。
つまり、大学卒業 → 大学院進学 (博士前期課程＋博士後期課程) して、博士号をとった人が、次に博士研究員 (ポスドク) として、どこかの大学か○○研究所などに就職した場合に当てはまることです。

35歳で博士号をとったらハッキリ言って遅すぎます。ただし、修士号をとって企業に就職して、そこで十分な研究業績をあげている人が、30代になって社会人博士課程などに行って博士号をとって、それから大学教員へと転職する、という場合はありえます。

ただ、民間企業で活躍していた (研究業績も十分ある) 人を大学教員に迎え入れる場合と、テレビで活躍しているとか、有名タレントとか、オリンピック選手だった人とか、大事件などを扱っている有名弁護士さんなどを大学教員に迎え入れる場合もあります。
こういう場合は「35歳が云々」というのは当てはまらないと考えてもよいと思います。

②に関しまして

A大学工学部に入学 → 中退 → B大学薬学部に入学 → 卒業 → B大学大学院に進学などの経歴を持っているからといって差別されたり、マイナス評価されることはありません。
でも、年齢を重ねてしまうという点では不利になると思います。
もしも、高校生が現役で大学に合格して、大学院に進学していれば博士号を得るのは27歳。2浪していれば29歳。大学中退＆再入学に3年を要していれば30歳になりますよね？
①で述べたとおり、主流派ルートで大学教員を目指すなら「35歳までに助教になれないと、別の人生を考えたほうが良い」ということになりますから、年齢を重ねる好ましくないです。

③に関しまして

研究業績＋人脈＋コネ＋運が必要です。
まるで料理のように、絶妙なバランスでこれが必要になってきます。
しかも、個人個人によってこの配合は異なりますし、どの大学の、どのポストを得ようとするかによってもこの配合は異なります。

たとえば東京大卒 → 東京大大学院、京都大卒 → 京都大学大学院の学歴で、研究業績も十分なのに、なかなか助教になれず博士研究員を6年～8年も続けている人がいるかと思えば、

偏差値50前後の、地元の人しか知らないような私立大学を卒業し → 地方国立大大学院に進学して、研究業績もそれほど優れていないのに、博士号をとった翌年度 (つまり翌月) に、その人が在籍していた研究室の助教に採用される人もいます。
後者は、いわゆる『学歴ロンダ』と呼ばれる行為をしているわけですが、『学歴ロンダ』を目的としてよその大学院に進学するにしても、旧帝大大学院に進学する力もなく、ふつうの地方国立大大学院にしか進学できていない人です。
こんな人が、博士前期課程の院生時代に企業への就活もうまく行かず、しかたなく博士後期課程に進学してみたら、博士号をとる時期に運よく助教のポストが空いて、そのまま翌年度に助教になってしまう、なんてケースもありえます。