解決済み
学部三回生で行政書士、法科大学院二年次に司法書士、新司法試験に一度失敗して二度目で合格した者です。 その教授のおっしゃっていることは、ある意味正しいと思います。ただ、私の結論は異なっています。 まず、別の質問への回答でも書きましたし、すでに先の回答者様がおっしゃっていますが、「法律資格の試験の難易度を単純比較」したり、「~大学や法学部の生徒なら大抵は受かるのか」といったこと自体がナンセンスです。 例えば、私の学部生時代にも「俺はロー進学じゃなくて就活組だから、民法の各論や親族、行政総論や手続は面白くないし、3回生後期で就活とかぶるから」といって会社法実務や金融法、政治政策系の授業ばかり履修する生徒も数多くいました。このような法学部生(法学部生として法律の勉強をしろと言っているわけではありません。あくまで行政書士や司法書士などの資格試験に受かるかという意味において)が勉強もせずにいきなり受験して行政書士試験に受かる可能性はほとんどないでしょう。 行政書士は問われる内容範囲自体は学部三回生の履修分でも十分ですが、多くの法学部生が行政法の救済法はまともに取り組むでししょうが行政書士で多く出題される手続法や救済法の手続についてきちんと学習覚えているといえるかははなはだ疑問です(行政不服審査法の手続や、行政手続法の聴聞・弁解付与や意見公募手続等)。私も、まさに抗告訴訟や国家賠償請求訴訟は大好きできたが手続法は試験対策の勉強のときには焦りましたから。また、地方自治法など多くの法学部生が選択しない科目や一般教養についての勉強も必須です。 感覚的には、「法学部生が行政書士の試験科目となっている講義を履修してその内容を理解し、授業で履修しない試験科目も対策すれば」大抵の法学部生は合格できるレベルの試験です。なので「法学部生ならちゃんと対策すれば大抵は受かる」という意味で、その教授がおっしゃっていることは正しいのです。しかし、「単に卒業要件だけ揃えた法学部生」がいきなり試験を受けて、そのうち大抵の者が合格することはありえません。ですので、「法学部生なら大抵は」と法学部生全体をひとくくりにした教授の発言には賛成できないというのが私の結論です。 司法書士試験と司法試験の内容については、先の回答者様が書かれていることが全く妥当であり、私も他の質問への回答で似たようなことを先日書かせていただきました。「司法試験>>司法書士」とか「司法書士>>司法試験」とか書く方もいますが、それはあくまでもその方々が持っているイメージであり、司法試験合格者がそのまま対策をせずに司法書士試験を受けても合格する可能性はほとんどありませんし、一般教養対策をせずに行政書士試験に受かる可能性もそれは運次第であり(一般教養で足切りをクリアできれば可能性はかなり高くなるでしょうが)、「絶対受かる!」なんてことを言う人は信用できません。司法書士試験合格者が司法試験を受験した場合も然りです。単に、「ある試験に合格した人は、何の対策もしていない人に比べて少ない労力で別の試験にも合格できる」というだけのことです。 「法学部生」の中にも様々な学習態度、講義選択をする者がいます。行政書士でも司法書士でも司法試験のどの試験の「受験者」にも様々なレベルの方がいます。受験資格に制限のない資格では尚更です。教授の発言は、「講義内容をちゃんと理解・習得していれば、行政書士試験の問題のうちその講義の分野の問題は正解できるはずだよ」という学生への期待と受け取るべきだと思います。
なるほど:9
ちゃんと勉強している法学部生であれば大学2年次満了程度のレベルです。少なくとも、私の教え子はみんなその学年次に合格しています。 しかしながら、要領の悪い学生や自己の間違いを反省しない学生が多いのが実際のところでして、多くの学生が大学在学中には合格できない資格になってしまっているというのが現状です。 ①「正しい復習の仕方」で「復習を徹底」すること、②優先順位をつけて取り組むこと、③条文をしっかり読むこと、④基本となる判例は事案も含めてしっかりと覚えること、以上の4点をしっかり押さえてやれば楽勝です。もっとも、このことは多くの国家資格で同様のことがいえます。 司法書士を目指しているのは立派ですね。筆記が難しいので、しっかり実定法の知識を身につけることをお勧めします。根抵当なんかは枝番がめちゃくちゃ多いですが、司法試験では全部は読む必要がありませんが、司法書士試験ではその全部を読む必要があります。よく旧司法試験・行政書士試験・司法試験・司法書士試験を比較する人がいますが、正直言ってナンセンスです。 たとえば、旧司と司法試験ではそもそも問われていることが全く異なっており、試験としての難易度を比べることができないということは、携わったことのある人であれば共通認識として持っているはずです。また、司法書士試験と司法試験とは、たとえば短答式試験でさえ、上記のように出題傾向ががらりと異なっています。これは、そもそも前提としている制度が異なり、それが理由で、合格するために求めているところがまったく違うからです。似たような法律を題材としているからといって比べること自体が無意味・無価値であり不可能です。 たとえば、以前、旧司法試験に合格した年に、意味はないけど(弁護士資格で登記実務を行うことができるから意味がないという意味)司法書士試験を受けて不合格になっている人なんて余裕でいましたよ。 行政書士試験についても同様です。あれは、全科目をまんべんなくやろうと思ったら正直しんどいです。しかし、仮に民法と行政法が選択式・記述式ともに満点であって、かつ、一般教養科目が足きりでなければ合格できるようになっているのです(計算してみてください、実際にそうなっていますから。)。多くの学生が、そういう徹底した姿勢をもっていないから、そういう最低限の分析すらせずに、人に聞いて、その評判を信じて自分の頭で考えない、だから受からないんですよ。そういう意味では、難しい試験なのではないですか。実際に多くの学生がそのような理由でできていないわけですから。 しかしながら、しっかり分析して必要なことだけやれば楽に受かる試験です。自分の頭で主体的に考え自分で行動するような人には楽な試験ですよ。
なるほど:8
司法試験受験生、法科大学院2年生以上であれば、正直、行政書士試験くらいは合格しないといけません。わたしも法科大学院入学する直前に合格しました。 他方、一般の法学部生を含めて、少し法律をかじった程度であれば、行政書士は難関かといえます。わたしも、一流・準一流私大レベルの法学部現役生と話をしたことが何度かあるのですが、3・4年生レベルでも、まだまだ実力が不足しているなという感じはしました。 ただ、どの大学でも、ガチで勉強している人はいますし、法科大学院(既習者)入学、司法試験を目指す人もいます。そうした人からすれば、行政書士試験は通過点に過ぎません(在学中に合格するという人もいます)。 →東大・京大のような超一流大学の法学部生だと、余裕で合格できるのではないかという感じはしますが、そのレベルの学部生と話す機会がなかったので、これは推測にとどめます。 ですので、難易度的には、法科大学院2年生・既習者入学レベルかなという感じがします。 憶測ですが、その教授は、せっかく法学部で法律勉強したのだから、行政書士くらいはとってほしいという願望からそういっているのではないでしょうか。
なるほど:2
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