ジェンダーの概念 ジェンダーとは、生物学的な性(女性、男性)という特徴を指すのではありません。社会のなかで作り上げられた女性性、男性性のことを言います。こうした意味での、社会の中で形作られた性による差別がジェンダー論の出発点となっています。 例えば、1950~60年代に影響力の強い発言をしていたパーソンズは、「男性は手段的役割=外へでて賃金を稼いでくることこそ、男のすべき役割、女性は表出的役割=感情面で癒すような役割、家庭を守り、家族のために尽くすことで家族を癒していく役割がある」と述べています。 現在でも、「女だから」ということで言われない差別や役割を押し付けられている女性は大勢います。ただ単に、「女」という性別がさせているのではなく、(女性自身に責任があるわけでなく)社会が女性=だめ、と決め付けることで、その行動を阻む… これがジェンダー問題の概念です。(会社についたら、まず男性社員にお茶を配るのは、女だから当たり前、など) 一部の国では、女性は一人で外を歩いてはいけない、必ず父親か夫が同行し、しかも顔は絶対出してはいけない、とか、まだ幼い頃に会陰を本人の意思に関係なく縫い合わせてしまう、などが見受けられます。 エンパワメント概念 ソロモンが提唱しました。長年にわたり、言われない社会的差別や搾取を受けたため、自らをコントロールする力を奪われた人々がその力を取り戻していく過程を意味しています。例えば黒人、ということで差別され、抑圧されてきた人たちが、本当は自身に生きていく力が十分備わっているんだ、黒人である、というこが悪なのではない、黒人だからすなわち差別してもいいんだという社会の考え方そのものの間違いに気づき、本来持っている力を解放していくことで、力を取り戻していく…これがエンパワメントです。 なので、ジェンダーエンパワメントとは、女性性であるということだけで長年社会の中、コミュニティーの中で抑圧されてきた女性たちが、これはおかしい、私たちが間違っているのではないと気づき、社会の中で女性が「その人らしく」生きる権利を取り戻していくことです。 社会福祉士のレポートにかけるのであれば、このような本人のせいではなく、社会の差別的見地から虐げられてきた女性を、その潜在能力を引き出し自信を持たせる支援をしていくこと、とか… これにより、自立した社会生活を送れるよう、援助していく過程である、とか・・・ そうですね、日本ならDV被害に合い、男性に対し恐怖心を埋め込まれ、さらに長年パートナーから「お前はだめだ、どうせ何もできない役立たずだ。女のくせに家事も育児もろくにできない。そんなやつが働いて稼ぐ?できるわけないだろう」などとといわれ続け、心にも体にも深い傷を負い自身をなくした女性たちが、もう一度力を取り戻していく、そのプロセスが当てはまりますか… ちょびっと参考になりましたか?
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