ドラマや映画の監督って自分のやらせたい芝居をさせる ことってできないんですか？ 脚本に忠実に演技させるんですか？…

Question

ドラマや映画の監督って自分のやらせたい芝居をさせる
ことってできないんですか？

脚本に忠実に演技させるんですか？

もし、自分の好きなようにやるなら
監督、脚本を自分でやらなければダメですか？質問ばかりでごめんなさい

Answer 1

日本における映画ドラマ製作は、まず役者ありきです。
相当有名どころの監督や演出家や少々変わった監督とかでない限り、演出をリードする事は出来ていません。つまりは、役作りをしている役者が逆に監督の演出に口を出す様な事が横行しています。取り直す時も役者にお伺いを立ててる様な監督もいます。

また脚本（台本）は監督を中心に改定を繰り返す事が多く、脚本家の立場は現場ではほぼ考慮されておりません。原作者や脚本家が撮影現場に顔を出す事はまず有りません。あっても1回程度で、間違っても現場の撮影に口を出しません。監督が脚本を兼ねていない限り、撮影スタッフのその殆んどが脚本家の顔も知りませんし、同じスタッフ意識すら持っていません。これは100回程度の映画やドラマ撮影に携わって来た私の経験からの意見ですので、絶対とは言えませんが、多くの撮影所や多くのＴＶ局でも同じでしたので会社や局により変わる事はないと思われます。

ですので、現在の日本で自らの監督演出を存分に効かせた映画やドラマを製作するには、自ら脚本（台本）を兼ねて無名の役者を使うか、自らが監督や脚本家として巨大な権威を確立した後に撮影を開始するかの2選択しかない様に思われます。これが日本の映像産業の実体であり、役者至上主義から抜け出せない業界かと思われます。

Answer 2

自分で監督をやる事が決まっているのなら
脚本の段階で、自分が俳優にさせたいと思う演技を全部書いておけば良いじゃないですか。
それが出来ず、脚本は脚本家に丸投げしておいて
撮影現場では脚本無視でがんがん作るって、いただけないなぁ、と思います。

が！
基本的に日本では「脚本に忠実に」作られるって事はほとんどありません。
撮影現場の状況（天候など）や日程（の遅れ）が影響して、臨機応変に変更させられます。

脚本には「カンカン照りの河川敷を歩く２人」みたいなト書きが書いてあったとしても
台風が近づいてて1週間は雨模様ですって日程が分かり切っているのに
「脚本に書いてあるから忠実に」って思ったとしても、そうは出来ません。
臨機応変に「じゃあ、喫茶店での芝居に変更しましょう」などと変わります。

なので、質問者さんが想像するほど「脚本に忠実に演技」って事はありません。
そもそも撮影現場で演技をしてもらうと「脚本に書かれたセリフが成立しない／違和感がある」って事が往々にして判明しちゃいます。
そういう時は監督が変更したり、俳優同士のアドリブで良きセリフに変更してもらう事もあります。
なので、天候スケジュール関係ない事でも、脚本は（演技は）変更させられます。

質問者さんが想像するほど「脚本に忠実に」演技する、させられるって事はありませんが
でも、良い脚本なら、変更する必要もないわけでしょうから、面白い映画や物語になると分かり切っているのなら、脚本そのままに演技をしてもらう事になるでしょう。

とはいえ「脚本」とは基本的に「セリフ」と「動き（ト書き）」と「場所」くらいしか書いてありません。
と言う事は脚本に書かれた事だけを演出しても映画は成立しません。
なので監督の想像力と俳優の演技力とのコミュニケーションで演技は作り上げていく事が多いです。
脚本に書かれていない「行間の演技」を求められるって事です。
なので「行間の演技」を考えただけでも「脚本通りの演技では成立しない」って事です。
お互いがお互いを補填しながら作っていると言う事です。