解決済み
高等学校の公民の教員免許を取ろうと考えている者です。これから大学受験で、哲学科、心理学科、倫理学科のいずれかに入る予定です。で、調べていたら、いずれの学科も高等学校の公民の教員免許を取れると知りました。 公民の非常勤講師という生き方も良さそうだと思ったのですが、問題点がありました。 それは、公民以外の社会科はサッパリ分からないということです。 地理も歴史もサッパリわからない状態です。赤点をずっと取っていたり、高校では理系コース所属での文系受験ということで、日本史は高校で一切やっていません。というよりも、地歴をやるモチベーションはありません。 本題は、公民の教員免許を取る際に、地歴の知識が問われるかということです。 倫理と政治経済(と現代社会)は問題無いと思います。 ということで、回答よろしくお願いします。
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bypass_schoolさんの回答が、ほぼ言い尽くしていらっしゃいますが、いくつか補足と私見を。 まず、非常勤講師という職業について正しい理解が必要です。 1.継続的に働ける保証はない 非常勤講師は基本的に1年単位の契約です。勤務成績がイマイチであれば、契約切れが縁の切れ目になります。悪い評判が広がれば、どこの学校からも声がかからなくなります。優秀な勤務成績であったとしても、公民科は免許所持者が多いので、講師登録をしても毎年講師として働けるかどうかは「?」です。地歴免許とセットで持っていないと、さらにチャンスは減ります。 2.待遇が悪い 非常勤講師の給料は授業1時間あたり2,500~3,000円程度です。したがって、週に15時間くらいは授業をしないと生計が成り立ちません。時間数の多い講師依頼がない場合、複数の学校を掛け持ちすることも珍しくありません。また、授業がない夏休みや冬休みは当然無給です。社会保険もないので、国民健康保険料や国民年金を自分で支払う必要があります。しかも、どれだけ経験を積んで授業が上手くなっても、給料は上がりません。50歳でも60歳でも、大学新卒者と同じ待遇です。 非常勤講師は、教員採用試験の受験浪人や子育てに手のかからなくなった主婦が、パート感覚で働くケースが大半であって、一生の仕事ではありません。 次に本題について。公民の教員免許を取る際に、地歴の知識は不要です。しかし、教員採用試験では公民科の採用枠でも共通問題で地歴分野から出題がある自治体が多いです。 さらに言えば、倫理や政治経済を教えるにあたって、日本史や世界史、地理の知識が必要となる場面は数多くあります。たとえば、倫理で親鸞や日蓮について取り上げるならば、鎌倉時代の社会をある程度理解していないと無理ですし、政治経済で日本国憲法の成立過程を教えたくても、アジア太平洋戦争について中学生程度の知識しかないとしたら授業は出来ません。厳しいことを言いますが、現場の教員としては「地歴をやるモチベーションはありません」と公言するような人には、公民科のたとえ非常勤講師としてであっても、教壇に立ってほしくありません。 自分の好きなことだけやって生きていけるほど、人生はラクじゃありませんよ。
なるほど:8
初めから非常勤講師を目指しているのはなぜですか? 公民の免許しかないということは、非常勤講師でも複数校の掛け持ちになりますね。 教諭で公民科目のみを持っているのは、かなりレアケースですよ。 公民と地理歴史の免許が分かれる前の先生たちは、ふつうに両方の授業をやっていますしね。 両方あるほうが、よいのでは?
なるほど:1
高校公民の教科に関する専門科目の法定科目区分は「法律学(国際法を含む)、政治学(国際政治を含む)」、「社会学、経済学(国際経済を含む」、「哲学、倫理学、宗教学、心理学」の三つなので、地理歴史に関する科目(日本史、外国史、地理学[人文地理学や自然地理学]、地誌)は中学社会及び高校地理歴史に必要な科目になるので、履修する必要はありませんし、地理歴史の知識は問われません。ただ、心理学は中学社会には使えませんので注意が必要です。 高校公民だけを取得するというのは、私の意見として申し上げれば、教員採用試験を受けるにしても、臨時的任用教員(臨採。非常勤講師も範疇に入る)に登録するにしても、きわめて厳しいと考えます。 以前は高校地理歴史と高校公民は高校社会という教科でした。これを分割したわけですが、一部の大学の学部・学科を除き、社会系は中学社会・高校地理歴史・高校公民がセットで取得できるようになっています。その理由の一つは高校地理歴史と高校公民は一つの免許状として捉えているからです。 地理や歴史が苦手で勉強もしたくないのであれば、中学社会や高校地理歴史の免許状を取得する必要はありませんし、私は生徒に指導することのできない教科は免許状を取得するべきではないと考えます。しかしながら、社会系は高校公民のみとなると、かなり厳しいと思います。教員(教諭)になるつもりはなく、高校公民の非常勤講師として働きたいという希望を持っていても、社会系の免許状を所有している方は多いですし、臨時的任用教員の登録も多いです。けれども、高校公民の非常勤講師や臨採はきわめて少ないのが現状です。それでも高校公民だけを取得したいという希望を持っていれば、それでもいいと思います。 でも、私はあえて申し上げます。地理歴史をやるモチベーションがなくても、中学社会・高校地理歴史・高校公民はセットで取るべきだと考えます。
なるほど:1
私の大学では、一般教養で地理や歴史系の授業がありました。うまく避けて通れるかどうかは大学によりけりだと思いますので、正確なことは何とも言い難いです。 ただひとつ言えるのは、公民の免許しか持っていない教員は非常勤といえども極めて狭き門だということです。社会科系教員は、専任教諭になるのはもちろん、非常勤でさえもなかなか口がありません。ですから、少しでもその可能性を高めるために、中学社会、高校地歴、高校公民と3つの免許をそろえるのが基本になっています。私の勤務校でも社会科系教員はすべての免許を取得しており、常に複数科目を教えています。 公民は全教科の中で、取得できる学部・学科が一番多いので、常に供給過多の状態です。ですから、「免許は公民のみ」という教員は極めて弱い立場だと思っておかれたほうがいいでしょう。
なるほど:2
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