プロダクトデザイナーについて調べています。

Question

プロダクトデザイナーについて調べています。学校の授業でプロダクトデザイナーについて調べています。
今まで製品をデザインした中で一番印象に残っているものは何ですか？
またそれを作るにあたっての困ったことや悩んだこと、つらいこと、
やりがい、大事なこと、楽しいことなどエピソードがありましたら詳しく教えてください。

Answer 1

工業デザインを25年程していますが、いろいろありますよ。
仕事の依頼があって、すぐにアイデアが浮かんで、ラフスケッチで
メーカーのOKが出て、モデル図面に取りかかった場合もありますし、
なかなかメーカーの担当者のOKが出ず、100枚以上ラフスケッチを
提出させられた事もありました。

アイデアが出ないときが一番辛いです。
何とか納期には間に合わせますが、良いと思うアイデアが出ないと
自分自身が納得できないので、時間をもらって追加で後日提出し直します。
（それでも出ないときもありますが・・・自分の限界を感じます）

思い出深いのは、私がデザイン事務所に勤めていた頃の事、
メーカーのデザイン部から、ある商品をシンプルなデザインで、と依頼され、
所長が数案をデザイン。
提出日の朝、他の仕事が片づいた私が、提出まで時間があるので
「アイデアスケッチを描いてみるか？」と、言われ、5案程度作成。
デザイン部の担当者と打ち合わせ時には所長の案でほぼ決まりだと
言われていたものが、社内の会議で私が出した可愛らしい、楽しい
デザインに決まったと言うことでした。
当初、開発コストも合わなかったものが、何とか社内の調整で無事
商品化・・・永年生産・販売されていましたが、20年目の今年、モデル
チェンジとなりました。（家電製品としては珍しくロングライフでした）

他には、ある会社からの依頼が一度に5テーマあり、他の会社の仕事も
含め順次デザインを上げていったのですが、5つ目のデザインを納品
したのが、受けてから一月半も後のことでした。
そうしたら、社長が提出が遅すぎる・・・と、ご立腹。
提出したデザインは不要だとまで言われたのですが、とにかく話し
合いで納めました。
で、・・・その後、こちらには何の連絡もないまま4ヶ月後、提出の
デザインが商品化されていて、社長はご機嫌で、こんなに売れた
商品は初めてだと・・・・・現金なものです。
その商品は１年で200万個を売り上げました。

自分の手がけた商品は色々な思い入れがあるので、我が子のように
かわいいです。（出来る範囲で保存しています。）
自分で思い入れ出来るデザインが出来ているときは、作業が多少
しんどくても楽しいものです。