社会保険労務士試験の過去問（令和3年 厚生年金保険法 問3 肢A）について質問です。 理解に苦しむ問題がありまして…

Question

社会保険労務士試験の過去問（令和3年 厚生年金保険法 問3 肢A）について質問です。

理解に苦しむ問題がありまして、質問をさせていただきたく思います。【令和3年 厚生年金保険法 問3 肢Aについて】

設問の年齢設定が、「18歳の時に」であれば、
「18歳に達する日以後の最初の3月31日が終了したときに、加給年金額の加算から外れることになる」。「17歳の時」であれば、前述に該当しないので「その時点で対象から外れる」と理解をしてしまっていますが、どこに理解の誤りがありますでしょうか。

ご教授いただければ幸いです。

宜しくお願い致します。

（問題）

障害等級2級に該当する程度の障害の状態であり老齢厚生年金における加給年金額の加算の対象となっている受給権者の子が、17歳の時に障害の状態が軽減し障害等級2級に該当する程度の障害の状態でなくなった場合、その時点で加給年金額の加算の対象から外れ、その月の翌月から年金の額が改定される。

（正答例）
誤り

（某書籍の解説）

加給年金額については、「障害等級の1級又は2級に該当する障害の状態にある子（18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子を除く。）について、その事情がやんだとき」に至ったときは、その者に係る加給年金額を加算しないものとし、当該事由に該当するに至った月の翌月から、年金の額を改定する。

設問の場合、「17歳の時に障害の状態が軽減」しているが、当該減額改定事由から、「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子」は除かれているので、「その時点」では、加給年金額の加算の対象から外れない。

Answer 1

子の加給年金額が加算されなく事由を整理してみます。（法44条４項８～10号）
・子（障害等級の１級又は２級に該当する障害の状態にある子を除く。）について、18歳に達した日以後の最初の３月31日が終了したとき。
・障害等級の１級又は２級に該当する障害の状態にある子（18歳に達する日以後の最初の３月31日までの間にある子を除く。）について、その事情がやんだとき。
・子が、20歳に達したとき。

以上をまとめますと、下記のようになります。
１．障害状態にない子は、「18歳に達した日以後の最初の３月31日が終了したとき」に加算から外れます。
２．障害等級１・２級の子は、障害の状態が続く限り、「20歳に達したとき」に加算から外れます。
３．障害等級１・２級の子が、「障害の状態でなくなったとき」は、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間に障害の状態でなくなったときを除き、加算から外れます。
→「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間に障害の状態でなくなったとき」を除いているのは、最初の１．にあるように、障害状態にない子であっても、「18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある場合」は加算の対象となるからです。
つまり、「障害状態にない子」であっても、「障害等級１・２級の子」であっても、「18歳に達した日以後の最初の３月31日が終了するまでの間」は加算の対象となるのです。
結局、障害等級１・２級の子が、「障害の状態でなくなったとき」に加算対象でなくなるのは、「18歳に達する日以後の最初の3月31日が終了した後、20歳に達するまでの間」に障害の状態でなくなったときです。

Answer 2

障害基礎年金の子の加算は、通常18歳到達後の3月末日までは支給されます。(子に障害があってもなくても)

そして、障害年金1.2級に該当する障害がある子に限り18歳到達後の4/1〜20歳まで支給される
というだけなので、17歳時点で障害が無くなっても18歳到達後の3月末日までは支給されるってことだと思います。