海上自衛隊の地方総監部って航空隊に対してなにか権限や役割ってあるんですかね。航空隊は普段は自衛艦隊指揮下だと思いますが。

Question

海上自衛隊の地方総監部って航空隊に対してなにか権限や役割ってあるんですかね。航空隊は普段は自衛艦隊指揮下だと思いますが。なぜこんなこと思ったかといいますと、地方総監の人事をみていると、航空集団司令官など航空畑を経て地方総監に就任した方が結構いるので、航空隊と地方総監部はいがいと関わりがあるのだろうかと思いましたので。

Answer 1

地方総監部は艦艇・航空どちらかに寄ったものではありません
まあ どちらかといえば 総監は艦艇出身者が多いものの 航空だから例外だということもありません

総監部は地方隊のヘッドクォーターです
ですが 地方隊には航空隊もなく 航空機1台もなく 航空関係には比較的縁が薄い部隊です
とはいえ 地方隊にはかわりに艦艇部隊があるかといえば そうと言えないほどその規模は小さく
総監部・地方隊には地方統括的機能や ロジスティクス機能のほか何も無いというのが適当です

ただし その地方総監部が持つ地方統括機能の中には その警備区内等での全海自の活動等を取りまとめて把握し 要すれば自衛艦隊・海幕・統幕等に報告する機能が含まれます
例えば 総監部の防衛部には 当然とも言えますが 艦艇運用に関する取りまとめや指示伝達をする幕僚もいれば 航空等に関する幕僚もいます
つまり指揮権は持たないものの 厚木の情報は横須賀に 岩国のことは呉に知らされ取りまとめられるという関わりです

航空部隊に対する役割といえばこんなもんです
あと地方総監は 艦艇・航空・陸上に関わらず 警備区内等の准尉以下の階級の隊員の任免権を持っているぐらいですかね
総監の任免権を代行するのは 総監部の人事課です
人事課には各職種分類(艦艇・航空・陸上等)ごとの人事・補任の担当幹部がいます

まとめると
地方総監は 艦艇 航空どっちもあるけど フネ臭が強いことは強い
とはいえ 航空とも一定の関わりがあり それは必要ことのなので どちら畑の出身者もいる
また 陸上(ロジスティクス)畑出身の総監もいることは この関わりのなかで同じく理解しておくことです

要は海自全体と同じですよ

Answer 2

地方総監、地方総監部幕僚長の人事は、水上艦艇やパイロット(TACCO)だけではなく、潜水艦、経理補給、航空整備などの職種の海将、海将補がなっています。海自幹部全体の職種人数比から水上艦艇の人が地方総監になる確率が高くなっているのが現状です。
将官になると職種の縛りがなくなって配置されることが間々あります。水上艦艇職種の潜水艦隊司令官、補給本部長、パイロットの護衛艦隊司令部幕僚長などの例もありました。ただ、航空集団司令官、航空集団司令部幕僚長にパイロット(TACCO)以外の人が就いた例はなかったと記憶しています。

Answer 3

昔は一部の航空隊が総監部隷下だったこともありますが、今は全て航空集団隷下にありますから関係ないです。

ただし、曹士の人事は、航空隊の人間でも各総監部の人事になります。

将官以上になると、航空部隊も艦艇部隊も関係なくなります。パイロットが地方総監になる場合もあります。

航空部隊に力を入れている海軍特有の人事なんでしょうかね

米海軍でも、空母の艦長はパイロットですし、ある程度の階級になると、海空関係なくなります。