安定的な将来性という意味ではどちらかといえば中部電力。アグレッシブなのは東京ガスかもしれません。 どちらもエネルギー業界ということで、ウクライナ紛争もありエネルギー価格の上昇により一時的には収支が苦しくなると思いますが、中長期的にはともに存在感は増すと思います。 東京ガスはガス業界ナンバーワン、中部電力は電力業界3位ということで、業界地図的には東京ガスに軍配があがると思いますが、電力業界は首位の東京電力が原発事故の後遺症から立ち直ることができず、盟主なき群雄割拠状態であり、3位というポジションは必ずしも不利ではないと思われます。 また、自由化となったとはいえ、結局元の管轄地域を地盤とした体制は変わらなかったので、たくさんのプレイヤーがいる首都圏での競争と、比較的落ち着いた地方での競争では安定感は中部電力の方が高く、依然として地域の信頼感を勝ち得ています。 将来を占ううえで大きな要素は原子力。ガス業界は基本的にはLNGに依存していますが、電力業界は原子力のアイテムを持っている点、この強みを生かすことができれば電力業界の方が有利となるでしょう。カーボンニュートラルの達成のためには電気の方がガスより優位であることに加え、ウクライナ情勢に伴うエネルギー危機が到来すれば、より多様なリソースをもつ電力業界が有利となります。 ただ、中部電力の原子力は浜岡1拠点であり、業界内でも原子力比率が低いうえ、再稼働への道のりは他電力よりも困難です。原子力がどう位置付けられていくのか、今後の情勢次第では業界内競争に敗れることもありえるでしょう。 しかし、これらの情勢が変化していくには時間がかかるとも思われます。災害や戦争といった危機的状況が到来しなければ、当面はどちらも安定的な将来性を期待することはできるでしょう。なお、データサイエンスのような新分野での成果といった将来性については、両社とも苦戦すると思います。
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