公安警察官と公安調査官、どちらも難しいです。 公安警察官は、まず警察官になってから交番勤務などの下積みを踏んでから、 「公安専科講習」を受けてその道を進みます。 公安専科を受けるには、まず警察学校初任科で首席もしくは成績上位で卒業 しないと志願しても門前払いされます。 そういう意味では難関です。 一方、公安調査官は、国家公務員Ⅰ種・Ⅱ種合格者の中から採用されます。 これも負けず劣らず難関中の難関です。 ただ、採用後は、権限の大きさから見ると、公安警察と公安調査庁では、かなり 違ってきます。 公安警察はあらゆる法律を駆使して行う強制捜査権をもっていますが、公安調査 庁は破壊活動防止法に基ずく任意調査でしか行えません。 しかし、両者は戦前、同じ「内務省」の警察組織に属しており、公安警察の前身は 「内務省公安課」、かたや公安調査庁は「内務省調査課」でした。 「公安課」はそのまま警察組織に組み込まれ、「調査課」は法務府(現・法務省)に 移り「特別審査局」となり、朝連(現・朝鮮総連)を解散させるなど戦前の特高警察 並みの強大な強制権力がありましたが、法務省・公安調査庁発足するに当り、特高 警察の再来化を阻止するために、任意調査のみの治安機関(いわゆる「マル腰治 安機関官庁)になってしまいました。 もっとも、そんな公安調査庁といえども、公安審査委員会を通じて執行される「団体 解散権」は伝家の宝刀・・・警察にはない最強の強制権力を持っています。 しかし、強制力があろうがなかろうが、国家を転覆させる目的をもった反政府勢力 組織、反日外国勢力組織、テロ組織の監視・取締りという目的は、全く一緒です。 外国情報機関の友人に言わせると、外から見た両者にあまり差はないという声が 大多数です。 あとは個人的に、採用後のやりがいがどちらにあるか・・・ですね。 私の個人的見解ですが、あまり「任意調査」だけですとウソの「調査書・報告書」 が書き放題という欠点があります。 強制捜査権が付与されると、当然「司法(すなわち裁判所)」が介入しますから、 それなりに正確さ、真剣さなどがが要求されます。 毎日毎日、公安事件があるわけでないので、日常の「基調」(基礎調査)でダ ラケない・・・という点では、公安警察官に軍配があがるかもしれません。 あとは、スパイ工作の実務におけることですが、公安警察官は聞き込みをするにも 「警察手帳」提示の際、少年、マル暴などほかの事件を装って行うことができます が、公安調査官は、手帳に「公安調査官」とはっきりと刻印されていますから、聞 き込みにおいて手帳を提示してしまうと公安関係の調査なんだとばれやすい欠陥 があるのです。 情報提供を受けるための、いわゆるギブアンドテイクの工作テクニックとして、警察 は、交通違反を見逃すかわりに情報をよこせ・・・と言える。 公安調査庁はそれが出来ない。 しかし、そのかわり「工作資金」の豊富さはなんといっても公安調査庁です。 とある反日の在日団体の大物幹部に対して、情報と引き換えに「マンションの購 入資金として3千万円」を提供したということもあるようです。 公安警察の協力者を金で奪い取るのは、公安調査庁の常套テクニックです。 人事交流についてですが、これはかなりあります。 最近では、この3月まで「神奈川県警本部長」の職にあった田淵智明・警視監 (52才)が、「公安調査庁調査第一部長」(日本共産党・極左・労組、オウム 担当部署で、公安庁ナンバー4のポスト)に移動しました。 古くは、町田市で起きた神奈川県警公安部員による日本共産党国際部長宅の 盗聴事件・・・時の責任者「吉原丈司警備部長」が事件後、公安調査庁調査 第二部第二課長(外事担当部署)に転任しました。 ともに、警察からの出向ポストです。 あるいは、公安調査庁の地方組織である関東公安調査局の第二部第三課長 (右翼担当部署)は、以前は警視庁の署長の出向ポストでした。 昔は、警視庁の署長経験者からの出向がかなりありました。 署長を2ヶ所経験しても公安調査庁に出向すると単なる「係長」に過ぎず、公安 庁の格の高さを感じましたが、最近は公安調査庁生え抜きの人が警察ポストを 占めるようになってきました。 一方、公安調査庁からは、警察庁、警察の親戚組織「内閣情報調査室」に出 向する人がいます。
なるほど:9
警視庁公安部員になるほうが難しいと思います。 公安調査官は、人事院が実施する国家公務員採用試験(I種,II種)の合格者から選抜されます。 公安部員は、警察学校に入校し、その後交番勤務があります。その後もすぐに公安部員になれるわけではなく、かなりの実績を積まなければなるのは難しいです。 仕事内容は、テロリストの調査が仕事ですが、公安調査官には逮捕権がないので、情報を警視庁などに流すしか逮捕の方法はありません。 人事交流は、公安調査庁ではI種職員は人事交流により他府省勤務も経験することになります。 警視庁公安部員は、警察官という身分上人事交流は警察庁との間以外ないと思われます。
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