医師を目指している高2です。

Question

医師を目指している高2です。将来は小児科(または救急科)を専門にしたいなと思っているのですが、現在小児科は人気がなくて医師が不足しているとお聞きしました。
自分からはとても魅力的に見えるので、なぜ小児科は人気がないのでしょうか？

また、へきちでの医師不足がよく問題になっていますが、具体的に現状はどのような感じなのでしょうか？医師不足を実際に感じた場面など、今現在現場に携わっている方のお話をお聞きしたいなと思って、質問させて頂きました。

御回答宜しくお願い致します。

補足

ちなみに、自分が小児科医を志している理由としては、まず単に子供が好きなのと、YouTubeや、中学生の時に特別に病院内を見学させてことがあって、その時に見たNICUや難病の子供を、どうにかして救ってやりたいと感じたからです。
理由はそんなものなんですが、医師を志すにしては弱すぎますか？

Answer 1

外科医をしています。
小児科は子供を対象としており、その後の長い人生を背負った医療行為が求められる、訴訟リスクが高いなどがあると思います。
また、実際に臨床実習で重症の子供を見て、助けてあげたいというよりも、見てられない・可哀想という気持ちの方が上回って小児科へ進むのを断念した同級生もいました。

自分も高校生の時に僻地でいろいろな手術をして貢献できる外科医になりたいと思っていた時期がありました。（現在は総合病院勤務です）ただ、僻地の医師になるというのは単純なことではないです。僻地医療と、都心部の総合病院とでは求められる医療が全然違います。僻地では浅く広く、様々な知識と幅広い簡単な手技ができることが求められます。一方、都心部の総合病院では幅広くというより専門に特化した知識・技術が求められます。
そして、僻地医療に携わろうと思うと様々な障害があります。研修医を終わって診療科を決めると、それぞれの専門医取得を目指す訳ですが、専門医取得のための修練指定施設というのはある程度大きな病院がほとんどです。僻地の病院でどれだけ働こうとも、修練期間に認められず、いつまで経っても専門医を取得できません。
僻地で少人数で難易度の高い手術はできないですし、技術的にはできたとしても設備面からやるべきではないです。
また、私は大学病院勤務の時に離島の病院や僻地に応援診療に行く機会が多々ありましたが、僻地の患者さんの中には「僻地の病院の医師はヤブ医者、大学病院の先生は優秀」みたいに勘違いして思い込んでいる方が意外と多いです。
もともと求められる医療が全く違うので、そういった考えは間違いなんですが…
例えば、テレビで高難度手術を行う神の手として取り上げられるような医師のほとんどは、僻地の診療所で地域の人の健康管理なんてできないと思います。
幅広く勉強して地域の健康を守ってる立派な先生もたくさんいらっしゃいます。

実際に現場を見ると理想だけでは語れない部分は多いです。最近は重症患者を診ない、急患が少ないQOLを重視した診療科に進む研修医が多いのも現実です。質問者さんには、どうして医師を目指したのか熱い気持ちを忘れずに進んで欲しいと思います。

Answer 2

＞自分からはとても魅力的に見えるので、なぜ小児科は人気がないのでしょうか？
リスクが大きいからだと自分は考えます。
現時点で、患者で一番多いのは高齢者であり、言い方は悪いですがこれから亡くなっていく者を対象にしています。
一方で、小児はこれから成長していく者であり、障害を残すようなことがあれば今後70年とそれを背負って生きていくことになります。
同じミスをしたとしても、後者の方が圧倒的にリスキーです。
他にも、小児の親御さんは相当心配されるので、その対応も高齢者の場合と違って大変ですよ。
他にも、手技をするのも自分は高齢者より難しい印象を抱きます。

＞へきちでの医師不足がよく問題になっていますが、具体的に現状はどのような感じなのでしょうか？
例えば、都心部では車で10分もすれば病院があるが、僻地では30分かかっても病院がないなんてざらです。
病院があっても、緊急対応できないため、もっと大きな離れた病院に転院させることも多々あります。
その救急を担う者も医師不足だと当番が成り立ちません。一人にものすごく負担がかかります。
若者がいないといつまでたってもベテラン医師が引退できない現状もあるでしょう。