解決済み
日本の教員免許は、国家資格といえるのでしょうか。 明治時代に近代教育制度が導入されて以来ずっと、確かに国家資格だとは思います。しかし、国家資格なのになぜ、「資格取得試験」なるものがないのでしょうか?現状では、規定の単位を揃えれば、自動的に免許が交付されます。 教員はすでに国家資格らしいですが、教員免許状で免許を与えているのは、都道府県の教育委員会です。 免許状に文部科学大臣とかの名前は書かれていません。なのに国家資格?不思議です。 免許を与える権限が国から都道府県に委譲(委任?)されているのでしょうか。 都道府県ごとに試験を行うのは、あくまで「(教職)公務員採用試験」であり、資格取得のための試験ではありません。 医師などの国家資格は資格取得のための一発試験があるのに、教員免許にはないのが不思議です。 一発試験がないぶん、教員は取得しやすい国家資格というイメージが拭えません。 試験を突破してこその資格にすることで、それだけ世間的価値も上がるだろうと思うのですが。 こんな状況でも、教員免許は国家資格といえるのでしょうか。 教員はますます不思議な国家資格です… 教員免許が国家資格である根拠を知りたいです。
すみません。 上記の最後の部分、 よく考えてみたら、私の知りたいことは「教員免許が国家資格である根拠」というより、 「教員免許は国家資格なのに、資格取得試験がない理由」です。 さらには、 「資格取得試験がないのに、国家資格といえるのか」です。 資格取得試験がない国家資格は教員免許以外にもあると思いますが、教員免許について知りたいです。 よろしくお願いいたします。
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まあ国家資格というよりも、"公的資格"という位置づけの方が正しいとは思います。 教員免許には・・・ 普通免許という全国で使用出来る免許。 特別免許という授与された都道府県でのみ使える免許。 臨時免許という授与された都道府県でのみ3年間限定で使える免許。 特例特別免許という許可された構造改革特区でのみ使える免許。 の、4種類があります。 また、特別・臨時・特例特別の3種類については、授与条件に、教育委員会が優秀だと認める者などの条件があるため、地域によって微妙に取得条件が違います。 このため、この3種類は確実に公的資格と言えるでしょう。 また普通免許でも、完全に法令などに定められて居る取得方法以外に、同様に教育委員会が優秀と認める者などの基準がある取得法もあるので、ほぼ公的資格と考えた方が良いのかもしれません。 また取得方法も、大きく分けて3種類あります。 1つ目は大学等で単位を取り卒業後に免許申請により取得する方法。 2つ目は教育職員検定を受験して合格する事により取得する方法。 3つ目は教員資格認定試験を受験して合格する事により取得する方法です。 ちなみに"一発試験"と呼ばれるのは、3つ目の教員資格認定試験という物で、ちゃんとあります。 話を戻して1つ目の取得方法ですが、これは一般的な取得方法でイメージされる物で、大学で規定の単位を取ります。 が、単位を取ったら自動的に取れる訳ではなくて、単位以外に大学の卒業と、教育委員会に免許申請が必要になります。 なので単位を取ったけど退学してしまった。とか、単位を取って卒業したけど免許申請を忘れた。という場合には、免許は無い状態になります。 ちなみにこの方法で取得出来る免許は全て普通免許となります。 2つ目の方法として、教育職員検定と言う物を受験して合格して取るという取得方法があります。 教育職員検定では、学力、身体、人物、実務の4つの試験を実施した上で、全てに合格した者に対して教員免許を授与する方法になります。 なお、"学力"に関する試験ですが、筆記試験は実施しません。 筆記試験は無い代わりに、定められた単位の取得が必要になります。 なお、必要な単位については必須分野については必要単位が法令で定められては居ますが、内訳については法令に定められて居ない部分については各地の教員委員会で定める事が出来るようになっているため、必要に科目や単位数の内訳が地域によって微妙に異なります。 また、単位は大学以外の単位も認められて居て、教育委員会で実施する免許法認定講習という講習会でも単位を取る事が出来ます。 また、"身体"に関する試験は、教育委員会の定める内容で病院で検診を受け、診断結果が教育委員会が業務に問題が無いと判断する程度の内容であった場合に合格となります。ここも具体的には地域により判断が分かれる部分です。 "人物"に関する試験も同様に地域によって判断が分かれる部分ですが、勤務先の上司や管理職などからの推薦状を提出の上、教育委員会が優秀と判断出来る人物のみ合格となります。 "実務"に関する試験ですが、これはその分野の業務経験などについて考慮されます。 これは取ろうとしている免許の種類などにより異なり、例えば高校商船の免許を取ろうとした場合、商船勤務経験があるかなどが試験内容になります。なお、免許の種類によっては実施されない物もあるため、あったりなかったりします。 とは言え・・・ この教育職員検定を何も免許が無い一般人が合格しようとするのは難しいです。 特に実務部分が難易度が高いので、この取得方法を使う人は条件が限られています。 ちなみにこの取得方法だと、普通免許、特別免許、臨時免許、特例特別免許の全てが取得可能です。 3つ目の方法として、一般人向けでもある"一発試験"の教員資格認定試験があります。 この試験は、1年に1回実施され、合格すれば教員免許が取れるという試験になります。 ただし、実施される免許については、原則としては免許保持者が不足している免許に限る事になっています。 この関係で、2020年度の実施は、幼稚園、小学校、特別支援自立活動の3種類です。 また幼稚園については、保育教諭と言って、幼稚園の教員免許と保育士資格の両方を持った人材が必要な関係で、受験出来るのは保育士資格保持者に限るという条件が付いて居たりします。 小学校と特別支援自立活動は高卒以上であれば受験可能です。 あくまでも免許保持者が不足した時に実施されるため、2003年には高校で情報が必須化される関係で、高校情報が取れる試験が実施されたりしていましたし、これまでに高校福祉、高校看護、高校建築、高校インテリア、高校計算事務など、いくつか実施されて居た事はあります。 なお、高校については前述の2003年の高校情報を最後に以後実施された事はありません。 また、教員免許制度が始まって、これまでに中学校、栄養、養護(保健室の先生)については教員資格認定試験が実施された事はありません。 なのでここ15年程度は、幼稚園、小学校、特別支援自立活動の3種類のみが実施されていますが、過去の高校の事例のように免許保持者が不足した場合にはまた実施される可能性は残っては居ます。 ちなみにこの方法で取得する場合には、普通免許になります。 とまあ仕組みとしてはそんな感じですが、はっきり言って、大半の事があまり知られていません。 なので普通免許の1つ目の取得方法だけが世の中に知れ渡っていて、国家資格だと考える人が大半ですが・・・ 私としては免許の種類や取得方法から考えると、国家資格ではなく公的資格だと考える部類の物だとは思いますよ。 長くなりましたがとりあえずはこの辺で。
別の観点からいうと、日本の職業資格制度は教育によって付与されるというのが基本です。 たとえば、教員免許、昔は師範学校卒業=教師、もっといえば帝国大学卒業=即官僚(帝国大学は官僚の養成機関特に東大は)でした。また、電気主任技術者の前進である電気事業主任者、もっと古くは薬師も師匠からの伝授でした。しかし、これでは能力の担保、経済的に貧しい人には機会がないため試験で登用しようとなったのです。無論江戸時代以前は医師もこれといった試験ではなく、勿論幕府の鑑札などもあったがいわばどこでどうまなんでどれだけの技量があるかが大事だったんです。教員などはその名残で人に教育を施す以上教育を受けてないといけないので古くは師範学校卒業での免許授与でした。 いまでも、そんなのたくさんあります。電気主任技術者も認定学校卒業に実務経験で書類審査でとれたり、その上で電気については一般化されたから試験制度がある。 他方、ボイラータービン主任技術者やダム水路主任技術者は試験制度がないとか。 もともと、大学の進学率がひくく大学へいく人はエリートでした。だから大学で学んだ人に資格を付与しようというのがあり、それを補うためまたは大学での履修内容の確認のための試験でした。医師国家試験なんかはまさに。 したがって、教員免許は簡単にとれるという認識は 資格の価値ではなく大学への進学率の上昇により大学の教育水準がさがり資格のレベルを担保できないと感じているからだと思います。 こういう職業資格制度って面白いです。 本来人事総務系の会社員はこういうの勉強すべきですがはっきりいって分かってるひといません。 たとえば、採用面接でaという資格とっているんだからa関係の仕事したいの?とかあほやろと思うことばかりです。その理屈でいえば東大、京大でたのになぜ民間企業?といった感じです。もともと二校は官僚養成の為の学校でしたから。つまり、教員免許は職業と資格の分離の過程が残ってる資格とも言えます。
教員免許を持っているからといって、医師や看護師のように独立開業して仕事をできるわけではありません。教員免許は公教育機関に採用されることで初めて有効になる資格だと思います。常に文科省や教育委員会の管理下に置かれる立場なので資格取得試験を必要としないのではないでしょうか。 また、国の法律に基づいて取得できる資格なので国家資格です。運転免許も国家資格ですが、各都道府県公安委員会が免許を発行しています。同じようなものだと思います。 あとは単純に学校を維持するためには資格試験があると都合が悪いからではないでしょうか。 教員採用試験に合格しても、免許を取得できない人がたくさんいると、公務員の場合は簡単に人員補充ができません。 教員免許を持っているからといって、何も有利なことはありません。教員採用試験の受験資格を持つだけです。そのようなレベルの資格であることは広く一般に知られているので、問題ないと思います。
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