将来公認会計士になりたいと思っている高校2年です。

Question

将来公認会計士になりたいと思っている高校2年です。大学1年時（2019.12月短答、2020.8月論文）の合格を目指して、現在独学で簿記１級の勉強をしています。３級、２級は取得済みです。

2月まで簿記1級に専念して、3月か4月から予備校で本格的な公認会計士の講座を取って勉強するつもりで、それまでは公認会計士資格保有者との関わりがなく、資格保有者だからこそできるアドバイスを貰ったり、業務について質問する機会がありませんので、今回知恵袋の方で質問させていただきました。

回答して頂ければ幸いです<m(__)m>

して、本題なんですが、
公認会計士って色んな仕事をするイメージがあります。
独占業務以外にもコンサルだったり、やろうと思えば本当に幅広い業務をやれますよね。

しかしながら、先程ネットで専門を作っている公認会計士を見かけました。
幅広い業務がこなせる資格なのに、その人はM&Aを専門にしていました。

幅広い業務ができる公認会計士が専門を作るメリットって何があるんだろう？ と疑問に思いました。

色んな業務に手を出す公認会計士が覚えてなければいけない、できなければいけない事の量が10だとしたならば、M&A専門の公認会計士の場合は5とかになるんですかね？

専門を作っても作らなくても、覚えてなければいけない、できなければいけない事の量が同じなら、専門を作る必要がないと思うんですが、どうなんでしょうか？

Answer 1

公認会計士です。

M＆A業務であっても会計、監査の知識が基礎になりますので、M&A専門だから監査中心の会計士よりも知識が少なくて良いということは全くないです。
むしろ会計・監査の知識は当然持ちながら、M&A関係（デューデリジェンス、バリュエーションなど）の知識を別途持っている必要がある、と考えた方が良いでしょう。

当然基本的な会計の知識や監査の知識は誰でもありますが、会計の分野も非常に専門化しています。例えば国内の開示に関する知識が豊富で、しかも株式公開に関する知識も豊富で、税務に関する知識もしっかりしていて、国際財務報告基準（IFRS)にも明るく、語学も堪能で、複雑なM&A業務もできる・・・なんていう人はちょっと見たことがないです。要はそれぞれの分野が非常に複雑であり、一人の人がすべてをこなすのは難しくなっています。

そういった中でもちろん幅広い分野をこなす会計士もいます。
私は現在独立しており、監査、税務、IFRSのコンサル、その他のコンサルなど様々な業務をしていますが、どうしてもどれも「それなり」になりがちです。
感覚的にはかかりつけ医のようなもので、とりあえずどこの分野でもそれなりに対応はできるので、お客さんにとってはとりあえずあの人に相談しよう、とはなりますが、難しい病気になると専門病院を紹介するように、より難度が高かったり大規模な案件になるとどこか専門のところに紹介することになったり、より専門的な知識を持った人とタッグを組んで仕事をすることになります。
つまりお客さんにより高度なものを提供しようとすればするほど、専門化が必要になってきます。

従って、もし会計士の能力がみんな同じだと仮定すれば（実際にはもちろん能力差がありますが）、それぞれが持っている、というか持ちうる能力は例えば10ならそれをどう振り分けるかの問題で、色々な分野に例えば１ずつ広く浅く振り分けるか、特定の分野に特化して10振り分けるかの問題だと思ってください。
そしてかかりつけ医も専門医もどちらも必要なように、どちらにも需要はあります。

結局、会計士側からすると何をやってもそれなりに大変で、どこかの分野を専門的にやっているから楽なんてことはないです。