キャリアコンサルティングとは、 「働く人の、仕事を中心とした今後の方向性についての相談に応じ、 指導や助言を行うこと」 と、差し当たり定義しておきます。 こういう相談に携わる人は、 欧米では「キャリア・カウンセラー」と呼ばれており、 日本でもかつてはその呼び名が主流でした。 しかし、厚生労働省が「キャリアコンサルタント」という名称を 使いだしたため、近年はその呼称が定着しつつあります。 さて、キャリアコンサルタントになるための養成講座は、 古くは1996年からありましたが、 2002年に厚生労働省が「キャリアコンサルタント5万人養成計画」を 発表した頃から開講する団体が急に増えました。 各団体は、独自体系の講座を開講し、修了試験合格者には 独自名称(キャリアコンサルタント、キャリアカウンセラー等)の 資格を与えていました。 しかし、コンサルタントごとのスキルレベルにバラつきがあるとの 指摘もあり、厚生労働省は 養成講座の開講そのものは民間に委ねながら 改善策を段階的に取ってきました。 2002年 養成講座修了試験(能力評価試験)のうち、一定レベル以上のものを 厚生労働省が指定した 2008年 キャリアコンサルティングの技能が熟練レベルに達しているかを 審査する「キャリアコンサルティング技能検定」2級を開始した 2011年 技能が指導者レベルに達しているかを審査する 「キャリアコンサルティング技能検定」1級を開始した 2016年 キャリアコンサルタントを国家資格とし、 「キャリアコンサルタント試験」を開始した 実務経験3年以上を受験資格とするが、 厚生労働大臣認定講習を修了すれば 実務経験のない者も受験資格が得られることとした 「キャリアコンサルタント」を登録制とした 以上の経過を踏まえると、現時点では 次のようにまとめることができるかと思います。 ・キャリアコンサルティング自体は、資格がなくても行える。 ただし、「キャリアコンサルタント」と名乗ることはできない。 ・以前に、指定養成講座修了試験(能力評価試験)に合格した人は キャリアコンサルタント試験を受験しなくても キャリアコンサルタント登録は行える。 ・実務経験が一定年数以上ある人は、キャリアコンサルタント試験・ キャリアコンサルティング技能検定2級・ キャリアコンサルティング技能検定1級 のいずれかに合格して登録すれば 「キャリアコンサルタント」と名乗れる。 ・キャリアコンサルタント試験の難易度は 技能検定2級よりは下で、 仮に級を付けるとすれば「3級」相当と思われる。 ・これからキャリアコンサルタントになろうと思う人には、 認定講習を受講・修了後、キャリアコンサルタント試験を受験する というルートが用意されている。 ・キャリアコンサルタント試験合格者が技能検定2級を目指すこと、 技能検定2級保持者が技能検定1級を目指すことは 本人の技能向上やキャリアコンサルティング界全体の 質向上のために望ましいことだとされる。 「試験」と「技能検定」の違いだけで こんなに長い説明になってしまいました。 参考になれば幸いです。
< 質問に関する求人 >
キャリアコンサルタント(東京都)この条件の求人をもっと見る
求人の検索結果を見る
< いつもと違うしごとも見てみませんか? >
覆面調査に関する求人(東京都)この条件の求人をもっと見る