会社の指示による旅行キャンセル（渡航自粛）について、法律的な観点から教えてください。

Question

会社の指示による旅行キャンセル（渡航自粛）について、法律的な観点から教えてください。このたびのベルギーにおけるテロ発生を受けて、私の会社ではベルギーへの出張・旅行について自粛（キャンセル）するよう指示が出ました。

そこでふと疑問に思ったのですが、
・法律的な観点から、会社がプライベートのことまで指示（強制）する権利はあるのでしょうか？
・仮に会社の指示によってプライベートの旅行をキャンセルした場合、航空券やホテルのキャンセル料金などは会社が賠償する義務を負う（会社に請求できる）のでしょうか？

「会社に文句を言ったら居辛くなる」「人事評定に影響がある」という観点はひとまず置いておいて、このようなケースの場合に法律的に会社に請求できるのかを教えてください。よろしくお願いいたします。

Answer 1

2つの観点から考えましょう。

現在ベルギーに関しては、外務省から特に渡航に関する情報は出ていません。つまり「渡航禁止」「不要不急の渡航は避けるように」となっていませんから、ベルギーに行くことを禁止する強制力は何もないということです。

出張は会社判断ですが、旅行はあなたが休みを取っていくのですよね？すなわち有給休暇を利用すると思います。有休の使用方法を、法的に会社は指示できませんし、有休を取るために理由を届ける必要はありません。もし届けたとしても、犯罪・コンプライアンス違反や会社の不利益になることが理由でなければ、理由を聞いて有休を与えないことはできません。

ということは、今の状況で有休でベルギー旅行に行くことをやめろという権利は会社にありませんし、申し込んでいるツアーを取消しろという権利もありません。せめてお願いする位です。

なお、取消は会社がすることはできませんから、たとえ会社が指示したとしても、あなたがキャンセルしなければよいのです。しかしたとえば投稿主さんも言われているように「居づらくなる」「人事考課に・・」と考えて取り消し、キャンセル料がかかったとしても、その判断をしたのは自分ですから、キャンセル料の請求はできないと考えます。