たいへん難しいご質問です。 金沢大学薬学類は、「旧六」の薬学部の1つという名門校。 (「旧六」とは旧制官立六医科大学の略。旧六の薬学部は、「金沢」以外に「千葉」と「長崎」があり、合計3校です。 旧制官立 金沢医科大学附属薬学専門部。 旧制官立 千葉医科大学附属薬学専門部。 旧制官立 長崎医科大学附属薬学専門部。 この三校が、現在の、金沢大薬学類・千葉大薬学部・長崎大薬学部の前身です。 蛇足ながら、2008年に下村先生がノーベル賞を受賞されたとき、長崎大学薬学部が大喜びをしたのは、いわば『正当な喜び』です。下村先生は、旧制官立長崎医科大学附属薬学専門部をご卒業なので、「長崎大学薬学部」の関係者が、「我が校の卒業生からノーベル賞の授賞者が出た!」と自慢をしてもウソにはなりません。真実です) 金沢大学薬学類は、「旧六の薬学部」・由緒のある名門校という、過去の栄光を背負っているだけでなく、現在も研究活動が盛んです。 一方の東京理科大学薬学部は、薬学部自体は『戦後になってから設置』のはずですが、その東京理科大学自体の起源は明治時代にまで遡る名門校です。 薬学部自体も、私立薬学部の中での入試の難易度は、数十年間「最高峰」でした。現在でも2位、3位の難易度のはずです。 もちろん、研究活動も盛んです。 企業就職の場合、とのことですが、企業もたくさんあり、また同じ企業に就職するにしても、いろいろな【職種】があります。 仮に「製薬企業」を想定します。 (1) 次に、職種を「MR」に想定します。出身校格差や学歴差別というものはないと考えてもよいですから、両校のどちらでも良い、と考えます。 (2) 次に、「開発職」を想定します。 難易度は、研究職 > 開発職なのですが、「開発職になるのも難事である。簡単になれるわけではない」のが実情です。 私の考えでは、両校に差はないと考えます。 たとえば、東京理科大学が東京に存在するがゆえに、「東京に本拠を置く企業に採用されやすくなる。金沢大学では、北陸地方・近畿地方北部・東北地方南部などの企業にしか就職できない。今の時代は、東京に人もモノも集中するから、東京理科大学卒業の学歴が圧倒的に有利である」などということはありませんので。 (3) 最後に「研究職」を想定します。 研究職はたいへん狭き門です。 私の個人的偏見と言われるかもしれませんが、製薬企業の研究職に就いている人の学歴の最低ラインは『地方旧帝大に準じるレベルの薬学部 (地方旧帝大の次席に来るレベルの薬学部)』だと考えます。 学部生や大学院生時代に、 ・どんな研究室に配属されて、 ・なんという教授の下で学び、 ・どんな研究成果を挙げたか、業績を挙げたか ・どんな知識・技術を身に着けたか が大切なのです。 しかし「学歴などまったく関係ない。すべての大学の薬学生に、平等にチャンスがある」とは信じていません。 金沢大学薬学類と東京薬科大学はどちらも名門で、素晴らしい大学・大学院であると信じますが、どうせ博士前期課程に進学するのであれば「よその大学の大学院に進学する」という道も選びえます。 東京大や京都大の大学院に進学する道も可能です。 「よその大学の大学院」に進学するときに、「金沢大学と東京理科大学で優劣はない」と考えます。 「金沢大学は東京と縁が薄いから、東大大学院に進学するのに不利である。 しかし、京都には近いので、京都大の大学院に進学できる可能性は高い。 東京理科大学は東京にあるから、東大大学院に進学するのに有利である」 などということはありません。
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