なぜ、お医者さんはいろんな病院に転職されているかたが多いのでしょうか？ 技術者としてそれも経験のひとつでしょうか？

Question

なぜ、お医者さんはいろんな病院に転職されているかたが多いのでしょうか？
技術者としてそれも経験のひとつでしょうか？

Answer 1

勤務医は、特に「終身雇用」的な約束が交わされている場合でない限り、学閥上の人脈に沿い勤務場所を変えていく慣例があります。

それは学校の先生の「転勤異動」的な感覚で、１か所に長くとどまることで本人のキャリアが滞る不都合を防いだり、逆に不足してしまう要素を人員の入れ替えによって補正させる意味合いもあったりします。すべては患者や周囲のためとして。

たとえばの話、「技量不足が明らかな医師で、患者の評判が芳しくなくなった」場合、その医師は別の医師と交代させ病院の評判を落とさない配慮が必要となります。

逆にいえば、そういう医師と交代で行く医師は医師で、「請われて行く必要性」で行くまでの話になるわけで。

学校の先生の「転勤異動」と同じ感覚ですから、勤務医は職場を変えても転職したことにはならなく、勤務医の「転職」とは業界的には、開業医その他の特殊な医師の仕事に転じるか、あるいは医師を辞めて違う働き方をする場合を意味します。

開業医が視野にない医師の場合、最終的には学校の先生が教頭や校長になるような、「立場上の昇格」をもくろんで異動を重ねることもあります。

学校の先生の場合は教育委員会が人事を仕切りますが、医療界では仕切りを統括する主体としては存在がないために、それで学閥ごとに系統の分かれる病院を経ていくことになるわけです。多くは病院の責任者や出身大学の教授が絡むなどして…