行政法から質問です。二重効果的行政行為の例として、建築確認と収用裁決がテキストで挙がっていますが、具体的にどのへんが二重…

Question

行政法から質問です。二重効果的行政行為の例として、建築確認と収用裁決がテキストで挙がっていますが、具体的にどのへんが二重効果になるのかわかりません。
ご教示いただければと思います。

Answer 1

>具体的にどのへんが二重効果になるのかわかりません。
二重効果的行政行為というのは、行政行為の効果が、ある者には利益となるものの、他者にとっては不利益となるような性質の行政行為です。

建築確認であれば、建物を建てようと申請していた者にとっては、適法に建物が建てられるようになりますから利益となりますが、反面、建物が建つ隣地所有者にとれば日照権が奪われるという不利益が生じることがあります。

また、収用裁決では、公共的事業の起業者(土地を必要としていた者)にとっては、裁決により土地所有権が得られますから利益となりますが、逆に、土地の所有権を失う所有者からみれば(補償を得られるにしても)不利益を受けることとなります。

いずれも、行政行為の効果が、ある者には利益となるものの、他者にとっては不利益となるような性質の行政行為の例といえます。