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ISOの機器校正について、対象になるのは工場内で使用している全ての計測機器ですか。

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    もちろん、すべてです。 工場内で測定が行われている限り、基準不明確な測定器を使うわけにはいきませんよね。 と言いたいところですが、校正には手間隙かかります。費用もかかります。 ですから、現実的には選択することになります。ISO9001:2008では7.6項で、 「測定値の正当性が保証されなければならない場合には,測定機器に関し,次の事項を満たさなければならない。」と規定しています。 こんな風に考えたらいかがでしょうか。 製造現場では、正確に測定しなければならないものもありますが、製造過程で目安としてわかればいいような場合もあります。荒削りして、その後に精密加工するような場合です。とりあえずの仕上がりがわかればいいので、だいたいの測定を、入ったばかりのパートさんに任せるような場合もこれにあたります。 ですから、最終出荷製品に影響するような測定では、測定機器の構成を行うし、途中の目安のような測定機器では、校正しないまたは、校正頻度を落とすような仕組みではいかがでしょうか。 ちなみに、ISO9001:2008 7.6では、「c) 校正の状態を明確にするために識別を行う。」となっていますので、適正頻度で校正しないものは、「校正対象外」というシールを貼ってください。 大企業では、すべての測定器を校正している例もありますが、個人的にはあまり感心しません。 ISO審査では、校正対象外の測定機器について、なぜ校正対象外なのか、明確な理由ををもって説明してくだいね。

  • 校正を要するのは、「測定値の正当性が保証されなければならない場合」に限られ、かつ、それは「定められた要求事項に対する製品の適合性を実証するため」です。(ISO9001:7.6) よって、工場内の全ての測定機器が、製品の要求事項に対する適合性を実証するために用いられていて、その測定値の正当性を保証しなければならないのなら、全部の測定機器に校正が必要となります。しかし、現実にそんなことはありえません。(もしそうであれば、社員食堂の掛け時計まで校正が必要ということになります) 現実的には、最終出荷前検査工程で用いられる測定機器などがその代表例です。それも、製品の品質保証に対する影響の度合いから、校正の方法、程度、期間などに差を設けるのが一般的です。 途中工程で使う測定機器で、おおよその精度を確認するために使っているものなら校正の必要はありません。例えばノギスなら、たまにブロックゲージでチェックする程度で十分です。 ところで、逆にお聞きしますが、今まではどうされていたのですか? 上記に書いたことは、ISO認証とは無関係に、当然に実施されていたはずです。 もし実施してなかったのなら莫大な損失が出ていたはずですし、それがなかったのなら今までのやり方のままでいいのです。 もし、ISO認証取得のために何か特別なことをしなければならないとお考えであれば、それは違います。ISO規格は、仕事のやり方に不備がないことをチェックするために用いるツールにすぎません。そして、認証審査では外部の審査員がそれを確認するだけのことです。

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