ビジネス実務法務の資格がありますが、この資格はビジネス上の法律トラブルを解決する能力があると聞いたのですが３級、２級を習…

Question

ビジネス実務法務の資格がありますが、この資格はビジネス上の法律トラブルを解決する能力があると聞いたのですが３級、２級を習得すればどんな就職先で役に立ちますか？

Answer 1

ビジ法２級くらいの知識では法律的なトラブルを解決するというのは難しいです。トラブルにならないように、法令遵守を勉強しておくという意味合いが強いです。

たとえば、会社が従業員を解雇するためには、解雇できるだけの正当事由が必要で、３０日前に予告するか予告手当金の支払が必要になります。会社の社長が好き勝手に従業員をクビにして、「明日から来なくていい」というようなことはできません。
労働基準法に違反するようなことをしていると、クビにしたつもりの元従業員が弁護士に依頼をして、解雇無効と賃金相当額の損害賠償請求の訴訟を起してくるかもしれません。
訴えられた時点で既にトラブルが生じているので、会社側も弁護士に依頼しないと、素人が応訴しても勝つのは難しいです。ビジ法２級に合格できる程度の勉強量というのは、司法試験合格に必要な勉強量の５％未満です。裁判外でトラブルを解決できるとしたら、交渉力とか組織の圧力によるところが大きいので、法律の力はあまり関係なくなります。

企業内部に、ある程度の法律の知識がある人がいれば、会社が訴えられないように業務を遂行し、経営者が間違ったことをしそうになったときは進言するのが役目です。基本的に業種は問わずに、総務とか人事で仕事をするのに役に立つかもしれません。
３級あたりは、宅建や社労士や司法書士を目指すような人が、肩慣らしとして取る法律入門検定という位置づけだと思います。