ベンチャー企業とは、これまでなかったようなサービスや製品を開発する革新的な企業のことです。設立からあまり年数が経っていない企業や、ベンチャーキャピタルなどから資金援助を受けている企業など、成長途中にある企業すべてを指します。 ベンチャー企業と中小企業を混同することがあるかもしれませんが、中小企業には法律によって、資本金や従業員数に明確な定義があります。一方、ベンチャー企業には、資本金や従業員数などに明確な定義はありません。 ベンチャー企業のなかには、楽天やヤフーのように、大企業に成長した「メガベンチャー」といわれる企業もあります。
日本は海外と比較してベンチャー企業が少ない状態でしたが、日本銀行の調査によると、直近10年ほどでベンチャー企業の数や資金調達額は増加傾向にあるとされています。インターネットの普及やIT技術の向上、DX推進、コロナ禍で高まった新しいビジネス需要などが影響し、規模が拡大しているのでしょう。 有名ベンチャー企業の例には、サイバーエージェントやメルカリ、じげんなど挙げられますが、近年ではITを利用した企業が多くを占めています。ベンチャー企業が求める人材は、一般企業が求める人材とは異なる点も多いため、最近ではベンチャー企業専門の求人・採用サイトも登場しています。
一般的に、ベンチャー企業は少ない人数で業務を回しているため、人手が足りない状況に陥りやすいものです。しかし、新しい人材を採用したとしても、新入社員の受け入れ体制や教育体制、業務のマニュアル化といった整備が手薄になりやすく、人材の育成や定着といった部分に脆さを抱えています。 「ベンチャーだから仕方がない」という姿勢では、企業の成長は見込めません。OJTやOFF-JT、新入社員受け入れの仕組み(オンボーディング)を整え、新入社員の早期戦力化と定着を図る必要があるでしょう。