RPAは「RoboticProcess Automation」を省略したもので、デスクワークなどの定型作業を自動化するソフトウェアロボット技術です。主にパソコン上で行なう作業などの自動化に使われ、システム入力・ファイル作成・データ集計・メールの送受信など、判断を伴わないさまざまな業務に導入されています。 RPAツールを上手に活用できれば、業務効率化や生産性向上、人的ミス削減、人手不足解消などへの効果が期待できます。
少子高齢化が進み労働人口が減少するなか、これまで人が行なっていた定型作業を24時間自動で遂行できるRPAの導入が急速に進んでいます。単純作業をRPAに任せれば、人は判断が必要な作業に専念できるため、企業の競争力を強化できます。 RPAツールの利用にあたって、システム構築は不要です。そのため、比較的容易に導入でき、費用を抑えて業務効率化や労働時間の短縮が実現するでしょう。 RPAは、人材不足が特に深刻な物流や医療業界などで多く活用されています。また、民間企業に限らず、国や都道府県、市町村の役所でも導入が進んでいます。
RPAを導入した企業のなかには、業務効率化などの効果を実感できていないところもあります。その原因には、本来自動化するべきではない業務にRPAを導入したことや、業務量が少なくコストに見合わないことなどが考えられます。RPA導入の際は、解決したい課題や導入目的を明確にしておくことが大切です。 また、RPAは社内システムの変更や障害などにより、停止や誤作動を起こす可能性があります。ほかにも、RPAによって自動化された業務内容が部門内でうまく共有・引き継ぎされなかった場合、業務がブラックボックス化することも考えられるでしょう。 これらの課題に対応するには、定期的なメンテナンスの実施や管理・運営部署の設置など、適切な運用・保守ができる体制をRPA導入の際に整えておく必要があります。