PDCA
PDCAとは
PDCAとは、計画（Plan）、実行（Do）、評価（Check）、改善（Action）という4つの言葉の頭文字を取ったもので、多くの企業で活用されている管理手法の一つです。4つのプロセスを1つのサイクルとして繰り返し、さまざまな業務や品質などの改善を図ります。PDCAサイクルと呼ばれる場合もありますが、意味は同じです。 PDCAは1950年代に、アメリカの統計学者であるW・エドワーズ・デミングによって提唱された考え方で、日本では1990年代後半に普及しました。
PDCAの現状
PDCAは、リスクマネジメント管理や公共事業の推進など官民を問わず利用され、品質管理の国際基準であるISO9000やISO14001にも採用されている手法です。 現在ではPDCA以外の管理手法も増え、PDCAの考え方は陳腐化していると批判されることもあるようです。 例えば、PDCAは同じサイクルを何度も繰り返すため、スピードや柔軟性に欠ける面があります。スピードが求められる場面では「OODA（「Observe（観察）」「Orient（状況判断/方向づけ）」「Decide（意思決定）」「Act（行動）」）」などの手法のほうが有効でしょう。一方で、中長期的なサイクルでプロセスの改善を行なう場合には、現在でもPDCAは有効な手法といえます。
PDCAの課題
PDCAという言葉は広く普及していますが、企業組織において正しく機能していないケースも散見されます。例えば、現状分析ができていなかったり、計画に具体性がなかったりすると、PDCAはうまく機能しません。仮説に基づいて論理的な計画を立てることが必要です。 また、あいまいな評価もよくある失敗です。正しい評価がなければ改善にはつながらないため、できる限り定量的・具体的な評価が求められます。 PDCAは時代遅れといわれることもありますが、まずはPDCAに適した場面で用いられているか、PDCAのサイクルが正しく機能しているかのチェックが必要でしょう。
