KPIは「Key Performance Indicator」を省略した言葉で、「重要業績評価目標」を意味します。組織やチームの目標達成に向けて、プロセスが適切に実行されているかを件数・率などの数値で測る指標です。一般的には月次、週次などの期間に区切って計測します。例えば、1ヵ月の売上目標を3,000万円とした場合、その目標達成のために必要な指標として「成約数200件」、「訪問回数100回」、「成約率10%」などのKPIを設定します。 KPIと似た言葉にKGI(Key GoalIndicator)があり、これは「重要目標達成指標」を意味します。KGIは組織やチームの最終的な目標における指標で、前述の例では「1ヵ月の売上目標3,000万円」がKGIにあたります。最終目標として、まずKGIがあり、KGIの達成に向けたプロセスを数値として可視化するための指標がKPIと覚えておきましょう。
従業員が自主的に目標達成を目指す組織にしようと、KPIを導入する企業や部署が増えています。KPIの設定によりKGI実現に向けた過程が可視化されるため、従業員のすべきことや優先順位がわかりやすくなり、業務効率化の助けになるでしょう。また、KPIがあることで目標達成に対する従業員の意識が高まり、達成率が向上する傾向があります。
KPIを導入する企業が増えているとはいえ、誤った運用も散見されます。例えば、非現実的なKPIを設定して、従業員の士気を下げてしまうようなケースです。 KGIとの関連性が低いKPIを設定してしまい、KGIを達成できないばかりかKPIの管理コストだけがかかってしまうケースもあるようです。KGIを達成するためには、本当に必要なものを数値的に明確にしたうえで、KPIとして設定しなくてはなりません。 KPIを管理するうえでは定期的な見直し・修正が不可欠です。設定したKPIは放置せず、期間ごとに進捗度や達成度を検証して、施策を改善し続けることが求められます。