福利厚生とは、企業が従業員の確保や労働意欲・生産性の向上などを期待して、従業員やその家族を対象に行なうさまざまな施策のことです。 福利厚生には、法定福利厚生と法定外福利厚生の2つがあります。法律で導入を義務付けられている法定福利厚生は、健康保険、厚生年金保険、労災保険、介護保険、雇用保険、こども・子育て拠出金の6種類です。 通勤手当、住宅手当、慶弔休暇など、上記以外のものが法定外福利厚生といわれ、一般的に福利厚生とは法定外福利厚生のことを指します。
従来の福利厚生には、低い賃金水準をカバーする目的もあり、寮や社宅、保養所などのハード面をおもに整備する傾向にありました。 しかし、賃金水準の向上や福祉インフラの充実によって生活水準が向上し、福利厚生に求められるものは変化しています。近年需要が高いのは、ハード面での福利厚生よりも、健康管理や自己啓発といったソフト面での支援です。 一方で、厚生年金保険や健康保険における事業者負担が増え、法定外福利厚生費を圧迫しています。その点でも、今後は費用負担の少ないソフト面での福利厚生が増加していくと考えられます。
少子高齢化が進む日本において、企業にとっての課題は人材の確保です。人材を確保するうえで、福利厚生の充実は必要な施策でしょう。福利厚生が充実していないと、従業員との信頼関係が弱まったり、従業員の労働意欲が低下したりしてしまいます。 変化する多様なニーズに対応するには、福利厚生に関する業務の外部委託や、福利厚生メニューを自由に選択できるカフェテリアプランの導入などが有効です。 また、正社員と非正規社員の福利厚生の格差が問題となっています。同一労働同一賃金が義務化されるなか、福利厚生の待遇も公平にしなければなりません。