サプライチェーン

サプライチェーンとは

サプライチェーンは「供給連鎖」と呼ばれ、商品が消費者に届くまでの全過程のことです。具体的には、原材料の調達・製造・物流・販売という、一連の流れを指します。ものの供給が鎖のように連続し、自社だけでなく他社の業務を含めて全体の流れとしてとらえるのが、この概念の特徴です。

サプライチェーンの現状

コンピューターシステムを利用してサプライチェーンを適正に管理し、製品の開発や製造、販売などを効率化させる手法を「サプライチェーンマネジメント（SCM）」と呼びます。SCMを利用すると、過剰在庫を防いで適切な在庫量を維持できるほか、出荷までの時間短縮なども期待できるでしょう。そのため、SCMを導入する企業が増えています。 また、近年では少子高齢化による労働力不足が世界的に懸念されていることから、より効率的な生産・販売へとビジネスモデルが変化しています。さらに、1つの商品のライフサイクルが短くなり、需要の変動が激しくなっているのも近年見られる傾向です。 しかし、サプライチェーンをIT技術で管理すれば、市場や需要をより効率的に予測できるようになるでしょう。

サプライチェーンの課題

サプライチェーンは、チェーンのどこかが寸断されると全体に大きな影響をおよぼします。最近では新型コロナウイルス感染症の感染拡大やロシアによるウクライナ侵攻の勃発により、需要と供給のバランスが崩れて、世界中でエネルギーや食料などの供給不足が起こりました。 こうした危機によるサプライチェーン途絶のリスクは、社会全体に大きな影響を与えます。経済がますますグローバル化するなか、企業としては生産拠点や物流を分散するなどして、サプライチェーン途絶のリスクを回避する取り組みが必要でしょう。