NFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略で、偽造・改ざん不能のデジタルデータです。NFTは日時の決められた指定席券のようにトークンごとに違いがあり、通貨のようには替えがききません。 この性質を利用して、デジタルデバイスで作ったアートやゲームのアイテム、キャラクターなどと紐付けて資産的価値を持たせることができるのがNFTの特徴です。
NFTが世の中に登場したのは2017年頃からですが、一般にも認知されるようになったのは、アート界隈でもNFTが利用されるようになり、高額で落札される事例が増えて以降です。従来デジタルデバイスで作られた芸術作品は容易にコピーできることが問題で収益化が困難でしたが、NFTと結びつけることで収益化が容易になりました。 NFT市場は2021年に急拡大し、今後も成長が予想されます。スクウェア・エニックスや吉本興業など有名な企業が続々と参入しており、NFTを利用した新たなビジネスが模索されている状況です。
NFTでは、以下のことなどが課題となっています。 ⚫法整備が追いついていない ⚫ハッキングなどの犯罪被害が増えている 法整備が追いついていない例として、2022年現在の民法ではNFTは所有権の対象とならないことが挙げられます。また、コンテンツ自体に著作権はあるものの、紐付けられているNFTデータには著作権がないのも問題です。 他にも、ハッキングや詐欺などによる被害も増えつつあります。今後の法整備が待たれるとともに、NFTを導入する場合は技術や制度などをよく理解する必要があるでしょう。