メタバース(metaverse)は、「超越した」を意味するメタ(meta)と、「世界・宇宙」を意味するユニバース(universe)を組み合わせた造語です。インターネット上に構築された仮想空間やサービスを指し、2022年現在はおもにゲームやビジネス分野で活用されています。 仮想空間のなかをアバターと呼ばれる自分の分身を介して移動し、同じ空間内で複数の人と同時にコミュニケーションが取れるほか、買い物やゲームも楽しめます。
新型コロナウイルス感染症対策によりリモートワークが進んだ一方で、コミュニケーションの希薄化が懸念されています。しかし、メタバースを利用すれば参加者が職場と同じような感覚で会話できるため、ビジネスにもメタバースを導入する企業が現れています。 その他にも、メタバースを利用すれば3密を避けながらイベントやコンサートを開催可能です。自宅にいながらにして、会場にいるような臨場感を味わえるでしょう。 メタバース事業には大手企業が次々と参入しており、今後も市場の拡大が予想されます。「仮想現実」を意味するVR(Virtual Reality)や「非代替性トークン」を意味するNFT(Non-Fungible Token)技術の発達で、メタバース内での新しい経済活動が期待されています。
メタバースには次のような課題があります。 ⚫現実社会のコミュニケーションが減少する ⚫VRデバイスを準備する必要がある メタバースを利用する機会が増えるほど、現実での会話頻度が減少することが懸念されます。また、自分が好きな空間を利用できるため依存症になりやすく、使用する際は注意が必要です。 メタバースを利用するためにはパソコンやスマートフォンだけでなく、VRゴーグルやVRヘッドセットなどが必要なことから、導入のハードルがやや高めです。今後はVRデバイスがなくても利用できるサービスや、利用しやすいVRデバイスの開発が求められています。