ジェンダーとは「男らしさ」「女らしさ」など、文化的につくられた役割、行動で分けた性別を指します。身体的特徴で分ける雄・雌はセックスと呼ばれ、ジェンダーとは異なるものです。 ジェンダーは、時代や文化で変化するのが特徴です。従来の日本では「男は働き、女は家を守る」とされ、女性は家で料理や育児をするのが当然とされていました。また、子どものランドセルは本人の意思とは無関係に、「男の子は黒」「女の子は赤」が選ばれていました。 しかし近年では、ジェンダー意識の高まりにより、家事や育児の分担、ランドセルの色に関する考え方も変化しつつあります。
世界中で、現在も女性は差別を受けています。女性というだけで学校に行かせてもらえない子どもや、低年齢で結婚や妊娠をさせられる地域も存在するのが現状です。大人の女性でも、女性は男性よりも所得が少ない、社会で活躍できる職につけないなど男女差が問題になっています。 2015年に国連でSDGsが採択され、2030年までに持続可能でより良い世界を目指すための目標が定められました。目標の一つに「ジェンダー平等を実現しよう」があり、すべての女性の差別をなくし、能力を高めて男女平等を実現することが求められています。
WEF世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ指数2022では、世界146ヵ国のうち日本は116位、主要先進国のなかで最下位でした。ジェンダー・ギャップ指数は各国の男女格差を数値化したもので、「経済」「政治」「教育」「健康」の分野から作成されます。日本の指数が低い理由は、政治・経済分野の女性参加が低いためです。 2030年までにSDGsを達成するためにも、政治・経済への女性進出を推進する必要があるでしょう。