フリーランス

フリーランスとは

フリーランスとは、特定の企業や団体、組織に属さず、さまざまな業務を請け負って収入を得る人を指す言葉です。経済産業省によるフリーランスの定義は「実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者」とされています。 フリーランスとよく似た言葉に「個人事業主」がありますが、個人事業主は税務署へ個人事業の開業届を出した人を指す税法上の区分です。そのため、フリーランスと個人事業主は重複する部分もあれば、異なる部分もあります。例えば、飲食店を経営する個人事業主はいますが、彼らのことをフリーランスとは呼びません。

フリーランスの現状

働き方が多様化し、働く時間や場所が制限されないフリーランスを選ぶ人は増加傾向にあります。そして、企業も人手が不足し、自社に専門知識を持つ人がいない仕事や急な仕事などをフリーランスへ業務委託するケースが増えています。そのため、今後もフリーランスは増加すると考えられるでしょう。 フリーランスの職種は、プログラマーやコンサルタント、カウンセラー、ライターなど多岐にわたりますが、フリーランス人口の増加で仕事受注の競争が激化しています。そのため、仕事の受注には専門知識や高度なスキルが求められる場合も少なくありません。

フリーランスの課題

フリーランスは会社員のように収入が安定していません。内閣府が2020年に行なった調査によると、フリーランスの世帯年収は300～400万円が最も多くなっています。同調査では、6割近くのフリーランスが、フリーランスとして働く際の障壁として「収入が少ない、安定しない」ということを挙げています。 フリーランスを単なる安価な労働力、雇用の調整弁として扱うような企業も存在しますが、現状ではそういった行為を取り締まる仕組みが存在しません。 さらに同調査では、取引先とのトラブル経験のある人が4割弱いるものの、そのうち約3割の人は今後の取引や仕事への支障を考慮して交渉しなかったことがわかりました。フリーランスが安心して働ける環境の整備が急がれます。