アセスメント(Assessment)は「評価」「査定」を意味する英語で、対象を数値などで客観的に判断することをいいます。アセスメントは、目で見ただけではわからないものを評価する際に使われ、アンケートや検査、アセスメントツールによって可視化された数値や結果で判断します。 ビジネスシーンでは「環境アセスメント」「リスクアセスメント」「人材アセスメント」「組織アセスメント」「ITアセスメント」がよく使われています。
日本では、従来のメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ転換する企業が増え、より良い環境を求めて転職する人が増加しています。そうしたなかで、アセスメントによる評価が重要視されるようになりました。 人材アセスメントは、客観的に従業員の能力を評価して、適性や特徴を見極めるために行なわれます。人材アセスメントの結果をもとに採用や配属先を決めれば、離職率を抑える効果が期待できるでしょう。 また組織アセスメントは、組織の現状を客観的に評価し、適切な改善策や強化策の検討につなげることができます。n 人材アセスメントと組織アセスメントを組み合わせれば、人材の配置がより効果的に行なわれ、優秀な人材の確保にもつなげることができます。
近年注目されているのが環境アセスメントです。環境アセスメントは、企業の製品や開発が環境にどのような影響を与えるかを予測し、対策を検討するものです。 国連が実現を求めている持続可能な開発目標(SDGs)を達成するためにも、企業は環境アセスメントを利用して、異常気象やエネルギー対策、自然災害などのリスクに対応することが求められています。 しかし、2022年現行の環境影響評価法では小規模の事業は環境アセスメントの対象外で、小規模火力発電やバイオマス発電などは対象に含まれていません。小規模であっても周辺環境への影響をおよぼすことが予想され、自主的な環境アセスメントの実施が求められます。