刑務官ってキャリア官僚もいるの？

Question

刑務官ってキャリア官僚もいるの？

Answer 1

刑務官にも、キャリア官僚がいます。
国家公務員採用総合職試験（事務系）最終合格者の中から、法務省（本省）矯正局に法務事務官で採用された者を「キャリア」として処遇し、１年目は法務省（本省）矯正局各課で係員・法務事務官として勤務し、２年目は刑務所、少年刑務所又は拘置所の法務事務官副看守長に任命の上、主任副看守長として係長若しくは主任矯正処遇官に任命され、その年に矯正研修所本所高等科研修に入所試験なく自動的に入所し、その後、本省と矯正管区と刑事施設を勤務しながら、勤務成績によって刑事施設の所長・法務事務官矯正監→稀に矯正管区長→ごく稀に指定職俸給表適用の矯正管区長や官房審議官→ごくごく稀に法務省矯正局長になって退官を迎えます。法務事務次官にはなれません。
矯正局キャリアは、看守、看守部長、初等科、中等科研修は経験しません。
なお、刑務官採用試験（高等学校卒業程度）最終合格者から刑事施設に看守で採用された者又は国家公務員採用一般職試験（大卒程度）（行政）最終合格者から刑事施設に看守部長に採用された者で、矯正研修所初等科及び中等科の各研修を経た後、若くして高等科入所試験に合格して同研修を修了した者のうちから、法務省本省（矯正局、大臣官房）の法務事務官に転任して勤務成績が極めて優秀な者はキャリアとして処遇されます。
実話ですが、高等科研修の同期で、１人は東京大学法学部卒の旧Ⅰ種（総合職）採用の矯正局キャリアでＡ刑務所の総務部長・矯正副長に、もう１人の高校卒の刑務所の看守拝命者が同じＡ刑務所の所長・矯正長という下剋上人事が平成の時代にもありましたね！
刑務官採用試験（高等学校卒業程度）合格による看守拝命者は、初等科研修を経た後、勤務２年以上、初等科優等賞受賞者は勤務１年以上で、中等科入所試験を受験でき、一方、国家公務員採用一般職試験（大卒程度）合格による看守部長拝命者は、初等科研修を受けた後、２年目で無試験で中等科に入所し、双方とも高等科研修は試験選抜になります。
一般職採用の看守部長拝命者も、高等科入所試験を受ける必要があり、この点で、警察庁巡査部長採用の警察庁準キャリア警察官と異なります。
各省庁のキャリアは、法務省の矯正局採用、民事局採用、保護局採用、出入国在留管理庁本庁採用のように局別採用ではありませんが、財務省も法務省に似た点があって、総合職（事務系）合格者でも、合格順位によって、財務事務次官になれる資格がある財務省大臣官房秘書課が面接採用する本省キャリアと、財務省大臣官房地方課と局別､外局別に採用する国税庁キャリア、財務局キャリア、税関キャリアがいます。
財務省のヒエラルキーは、キャリアの下のノンキャリアは、上から順に、財務専門官、一般職試験から本省採用者、国税専門官採用試験、一般職試験からの財務局や税関採用者、高校卒業程度の税務職員採用試験のうち、税務大学校本科研修（選抜）修了者、税務大学校普通科研修修了者という感じです。
法務省において「本省キャリア」といえるのは、司法試験に合格し司法修習を修了して地方検察庁検察官検事で採用された後、本省勤務となった「充て職検事」が相当し、法務事務次官に登用される資格があります。
また、国家公務員採用総合職試験（人間科学）最終合格者で、１年目は多摩少年院もしくは愛光女子学園に法務教官で採用された者又は川越少年刑務所法務技官（心理技官）採用者も「矯正局キャリア」ですし、国家公務員採用総合職試験（建築）最終合格者で法務省大臣官房施設課法務技官（建築技官）で採用された者も矯正局技術系キャリアです。
法務省専門職員（人間科学）採用試験（法務教官）（矯正心理専門職）最終合格者で採用された者のうち、高等科入所試験合格して同研修修了者も「キャリア」として処遇されます。
法務省刑事局は、検事の独壇場であり、検察事務官は、国家公務員採用一般職試験最終合格者から検察庁に採用された後、本省勤務を経て、一部の者が特進して最高検察庁事務局長や高等検察庁事務局長の指定職俸給表にまで栄進します。
法務省民事局は、司法修習を経た訟務検事や裁判官から出向の充て職検事が多いですが、他方、総合職試験から本省民事局採用の法務事務官と、一般職試験から法務局、地方法務局採用で法務総合研究所高等科研修修了の成績優秀者で特進したノンキャリア法務事務官も高級幹部として活躍していて、かつて、ある法務局長は指定職俸給表適用の旧Ⅱ種試験の法務局採用のノンキャリア法務事務官、その下の訟務部長は司法修習を経た充て職検事、民事行政部長は旧Ⅰ種（総合職）試験から民事局採用の法務局キャリアという下剋上人事がありましたね。

Answer 2

いるよ。数は少ないけどね。

Answer 3

総合職として採用される刑務官も存在します。確か、階級も７階級のうち３つめの副看守長からスタートだったかと。

ただし他省庁における、一般的な官僚と人事の処遇が異なるため、そういう意味では存在しない？ともいえるかも・・・

Answer 4

刑務官の所属がそれであるならそれはそれで有っても不思議では無いですけど素人考えではキャリアはそもそも所属が違うような気がします。