困りましたね。例えば「読書」。この熟語であれば、「書物(本)を読むこと」、したがって、「下の字が上の字の目的語……」と解答できるのではないでしょうか。 これは、「読書」という熟語の意味、「読」が「よむ」意味、そして「書」が「書物(本)」の意味と理解できているから、すんなり解答できるわけです。「書」の意味を「かく」だけと理解していると、「読み・書き」になって正答は得られませんね。 問題集で分からない問題に出くわしたら、問題と解答を丸暗記するのではなく ①熟語の意味(読書) ②それぞれの漢字(読・書)の意味 を漢和辞典、漢字辞典でよく調べる習慣を付けることが大切です。 一つの漢字の意味は、一つだけではありません。多くの意味をもっています。多くの意味を持っている漢字ほど、組み合わせの漢字によって、熟語の構成が変わります。その熟語のとき、どの意味で使われているのか、しっかり確認しましょう。 頻出度順の問題集をお持ちでしょうか? 熟語の構成の問題に対して、簡単な解説がなされています。 例えば、次のとおりです(例は、準2級)。 問 珠玉/ア(しゅぎょく) どちらも「たま」の意味 問 寛厳/イ(かんげん) 寛(ゆるやかだ)⇄厳(きびしい) 問 庶務/ウ(しょむ) 庶(もろもろの)→務(事務) 問 罷業/エ(ひぎょう) 罷(中止する)←業(業務を) 問 未遂/オ(未遂) 未(否定)+遂(やり遂げる) 辞典で調べる習慣をつけると、このような変換も楽にできるようになります。 この「熟語の構成」は2級までありますが、苦手としている方も多くいます。これまでに書いたことを習慣づけることによって、得意分野になりなります。そうなりますと、記号で答える問題で誤字の心配がなく、ありがたい得点源の分野となります。 また、漢検では、分類が紛らわしい熟語は出題されていません。そう、難しく考えることもありません。 ところで、漢字辞典、漢和辞典は、何をお持ちでしょうか。三省堂「例解小学漢字辞典」には、熟語ごとに、漢検の分類の仕方と多少異なりますが、熟語の構成が記号で示されています。 お持ちでなかったら、本屋さんで見てみて下さい。小学生用ですが、常用漢字は網羅されており漢検2級まで役に立ちます。 おまけとして、平成30度版の4級漢検過去問題集(平成29年度実施の13回分)から拾った「熟語の構成」の出題リスト(130熟語、重複あり)を示しておきます。 分類【エ】は、いただきの問題ですが、各回1問の出題です。その他の分類は、満遍なく出題されています。 【ウ】・【エ】は、さらに分類することができます。 【ウ】では、連帯修飾と連用修飾とがある。 連体修飾/空欄=空(から)の記入欄/下の漢字(欄)が名詞性 連用修飾/傍観=傍(はた)から観(み)る/下の漢字(観)が動詞性 【エ】では、下の漢字が「目的語」と「補語」の場合がある。 目的語(を)/追跡=跡(あと)を追う 補語(に)/耐火=火に耐える この細分も考えながら、ここにある熟語の構成は覚えておきましょう。そして、構成分類がピンとこない熟語は、上述したように漢和辞典で熟語、それぞれの漢字の意味を調べて下さい。 この130問を理解できれば、応用も利くようになり高得点がとれるようになりますよ。 【ア】同じような意味の漢字を重ねたもの 休暇・光輝・恩恵・詳細・遊戯・劣悪・歌謡・歓喜 獲得・鋭敏・腐敗・違反・到達・救援・乾燥・堅固 油脂・繁茂・比較・珍奇・皮膚・光輝・運搬・平凡 巨大・巡回・休暇・ 【イ】反対または対応の意味を表す字を重ねたもの 干満・存亡・雌雄・去就・遅速・自他・離合・呼応 濃淡・断続・清濁・難易・経緯・去来・送迎・是非 首尾・陰陽・取捨・利害・攻守・優劣・収支・栄枯 着脱・自他・功罪・ 【ウ】上の字が下の字を修飾しているもの 空欄・傍観・猛攻・握力・朗読・砂丘・直訴・盛況 濃霧・荒野・斜面・西暦・旧姓・激怒・瞬間・路傍 汚点・秀作・後輩・妙案・珍事・新郎・予測・波紋 浮力・鈍痛・朗報・豪雨・遠征・指紋・直訴・樹齢 砂丘・荒野・弾力・老僧・帰途 【エ】下の字が上の字の目的語・補語になっているもの 越権・追跡・離陸・出荷・迎春・仰天・耐火・執筆 尽力・製菓・配慮・退陣・抜群・拡幅・捕球・禁煙 出陣・起稿・遅刻・冒険・失脚・調髪・更衣・絶縁 拍手・仰天 【オ】上の字が下の字の意味を打ち消しているもの 無恥・無言・不眠・未完・未踏・未到・不屈・未詳 不純・不振・不問・未婚・不惑
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